器(かき上げの盛り皿と猪口):杉江保枝

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DATE:
2004.10.01

『海老と三つ葉、椎茸のかき揚げ』

●ずっとほったらかしにしていた庭の三つ葉。気が付けばちょっとやそっとでは食べきれないほどになっていました。あわてて収穫しましたが、これが何とも野趣溢れる趣でびっくり。香りが良いのはとりたてだから当然としても、青々とした味わいは苦みを感じるほど強く、シャキシャキとした歯ごたえはいかにも繊維質と言った感じ。要するにあくが強くて固いわけで、香味野菜が嫌いな人は恐らく食べられないであろう味でした。でもむろん、美味しいことは美味しい。そこでこの香りの強さと歯ごたえを十分生かすべく、ぷるぷるのむき海老と一緒にかき揚げを作ることにしました。やはり庭でとれた茗荷やししとう、茄子も天ぷらにして添えて。自家製の柚子こしょうで食べればまた風味が増し、お酒がついつい進んでしまいます。
用意するもの(概略)
  • 三つ葉
  • むき海老(生でも冷凍でも可)
  • 椎茸
  • 白ネギ
  • 揚げ油
  • 小麦粉、卵、水
  • その他お好みの野菜
  • 柚子こしょう
  • 塩、醤油、天つゆなどお好みで

一口メモ

●海老の他にホタテを入れればさらに美味しくなります。市販のシーフードミックスをそのまま使えば、海老、イカ、アサリ、ホタテと様々な味が楽しめます。また、椎茸の他にエリンギやシメジ、舞茸などを加えても美味しく仕上がります。

●かき揚げは天つゆで食べるより塩の方が風味が増します。柚子こしょうをつければより一層テイストアップ! レモンなどの柑橘類と醤油でもよし。そこに柚子こしょうを加えるとまた美味しくいただけます。

作り方
  1. 海老は冷凍物なら解凍、殻つきのものは殻をむき、大きいようなら1.5センチほどの大きさに切っておく。
  2. 三つ葉は3センチほどの長さに、椎茸は5ミリほどの厚さに、白ネギは1センチほどの厚さにそれぞれ切っておく。
  3. 好みの野菜(茗荷、茄子、ししとう、舞茸etc.)も天ぷら用に下ごしらえをすます。
  4. かき揚げの衣はやや固めに。小麦粉を卵と水でとき、1と2を合わせて混ぜる。衣が多すぎると揚げる時間が長くなり、なおかつべたっと仕上がってしまうので、量は要注意。
  5. その他の衣はかき揚げよりゆるめに作る。
  6. かき揚げはしゃもじを使って中温の油に形良く落とし、ゆっくりかりっと揚げる。
  7. 野菜の天ぷらは、それぞれ温度に気を配りながらはやりかりっと揚げる。
  8. かき揚げと天ぷらを皿に形良く盛りつけ出来上がり。塩、柚子こしょう、醤油、天つゆなどお好みで召し上がれ。

一口メモ番外編

●天ぷらを揚げるのに大切なのは油の温度。火を一定に保てば温度も一定になると考えている方が時々いますが、どんなに火を保っても油の温度は一定にはなりません。火が強いと温度はどんどん上昇しますし、弱いと下がります。重要なのは火加減ではなく、鍋の中の温度なのです。揚がり具合が良くないな、と思ったら火を強めて温度をやや上げてやり、温度が上がりすぎたら今度は火を弱める。こまめな調節が上手に揚げるコツです。繊細な気配りが要求される作業ですが、美味しいものを食べるためには面倒を厭わぬことですよ!

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