器(右のみ):杉江保枝

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DATE:
2005.01.07

『りんごきんとん(生クリーム添え)』

●お正月の定番と言えば栗きんとん。今年もその予定だったのですが、何となく栗の甘露煮を買い忘れてしまい、代わりにりんごきんとんを作ってみたらこれが大評判。りんごのほのかな甘みと酸味が何とも言えず、もそっとしてややしつこい栗きんとんなんぞよりよほど美味いと、酒の席でもみな次々と箸をのばしておりました。ところで、どうしてもあまりがちなきんとんも、生クリームをかけると洋風のお味に大変身するって知ってましたか? さん生家では毎年三が日を過ぎると、きんとんには生クリームというのが当たり前。モンブランやスイートポテトを想像していただければ、さほど素っ頓狂な組み合わせでないことはおわかりになるかと思います。りんごきんとんは特に生クリームとの相性が抜群。きんとんが、ちょっとした洋風デザートに早変わりです。
用意するもの(概略)
  • さつまいも
  • くちなしの実
  • 砂糖
  • みりん
  • 塩少々
  • りんご2個
  • 生クリーム

一口メモ

●くちなしの実はさつまいもの色をきれいに出すために入れますが、なければ使わなくても結構です。砂糖の量はお好みで調節してください。またみりんと塩を加えることで、砂糖の甘さが引き立ちます。甘みが足りないと思っても、最後の塩で味が引き締まりますから、よく考えながら砂糖を入れましょう。りんごの甘煮はあくまでも弱火でゆっくり煮るのがコツです。ほのかな酸味がさわやかな一品に仕上がります。

作り方
  1. さつまいもは2センチ程度の輪切りにし、厚めに皮をむいて水にさらした後、くちなしの実と共に柔らかくなるまでゆでる。
  2. さつまいもがゆであがったらくちなしの実を取り除き、裏ごしする。
  3. 裏ごししたさつまいもを鍋に入れ、全体が浸る程度に水を加え、さらに砂糖、みりんを加えて火にかける。
  4. 2が煮えてきたら木じゃくしを使って焦げ付かないように練りあげる。全体に色が透き通って、鍋底が見えるようになるまでゆっくり丁寧に練る。
  5. 最後に塩少々を加えて味を調節する。
  6. りんごはイチョウ切りにして塩水にさらす。
  7. 鍋にりんご、水、砂糖を入れて弱火にかけ、りんごが透き通るまで煮る。
  8. 練り上がったさつまいもに7のりんごを加えて全体を和えれば出来上がり。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●生クリームは砂糖などは一切加えず、そのままきんとんにかけていただきます。お客様にお出しする場合は、六分から八分立て程度に泡立ててから添えてもいいでしょう。甘酸っぱいりんごとさつんまいもの甘みに、コクのある生クリームがとても合います。ぜひ一度お試しください。

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