器:杉江保枝

FILE41

DATE:
2005.06.17

『牛たたきのカルパッチョ』

●どちらかというと和風の趣が強い牛のたたきを、カルパッチョ風にいただく料理です。決め手はニンニクとオリーブオイルを利かせたソース。このソースに、さらにパルメザンチーズをたっぷりかければ気分はすでにイタリアン。柔らかくてジューシーな牛のたたきをソースとチーズが程良く引き立てます。たっぷり敷き詰めた生野菜と一緒に食べれば、油っぽさやしつこさは全くと言っていいほど感じません。上に飾ったルッコラがアクセント。ワインにぴったりの料理ですが、日本酒でもOK。時にはちょっと目先を変えて、こんな風に牛のたたきを召し上がってみてください。

用意するもの(概略)
  • 牛もも肉・ブロックで400〜500g(たたき用のもの)
  • 粗塩適宜
  • 氷水適宜
  • マヨネーズ・大さじ1.5
  • オリーブオイル・大さじ2
  • ニンニクの絞り汁小さじ1
  • 塩少々
  • パルメザンチーズ適宜
  • レタスまたはお好みの生野菜適宜
  • ルッコラ適宜

一口メモ

●たたきを上手に焼き上げるコツは粗塩をやや多めにすり込むこと。これによって肉にしっかり味が付き、また焼き上げる際の肉汁の流失が防げて焼き色も綺麗になります。焼き上がったところで氷水につけるので、思ったほどしょっぱくはなりません。ちなみにカツオのたたきも同様に、皮目に塩をよくすり込んでから焼き上げると美味しく仕上がります。料理に慣れないうちは、塩の分量に対してとても遠慮がちになってしまいますが、塩と仲良くすることが実は料理上手への早道です。ご自分で何度も工夫されて、ご自分の分量を頭にたたき込んでおくといいでしょう。なお、この牛のたたきは、カルパッチョとしてだけではなく、ポン酢などでももちろん美味しく召し上がれます。

作り方
  1. 牛もも肉は全体に粗塩をすり込み、網焼きにする。塩はやや多めに。片面4〜5分程度、中火から強火で綺麗な焼き色が付くまで焼く。片面が終わったら裏に返し、さらに4〜5分加熱。肉全体に焼き色が付くまで丁寧に焼き上げる。
  2. 焼き上がった肉は氷水にとり、一気に冷やしてからバットに取り、さらに冷ます。
  3. レタス(またはお好みの生野菜)とルッコラは食べやすい大きさに切っておく。
  4. ボールにマヨネーズ大さじ1.5、オリーブオイル大さじ2、ニンニクの絞り汁小さじ1を合わせ、よく混ぜる。最後に塩で味を調えソースの出来上がり。
  5. 皿にレタス(またはお好みの生野菜)を敷き詰め、薄切りにした2の肉を並べ、上にルッコラを飾る。
  6. 4のソースを5の肉の上から適当に振りかけ、さらにパルメザンチーズをかけて出来上がり。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●ソースに入れるニンニクは、すり下ろしたままでも構いませんが、なるべくなら絞り汁を使ってください。すり下ろしたままだと辛みが強く、また舌触りもよくありません。オリーブオイルをやや多めに使っているため、マヨネーズの味だけでは物足りない感じがしますので、塩で味を調えてください。パルメザンチーズは、食卓に供するときには表面に軽く雪を降らす程度にとどめ、別の器で添えてあげるといいでしょう。お好みでたっぷりかけて召し上がってください。ソースとチーズがなじんだところが何とも言えない美味しさです。

●牛のたたきは一応火が通っているとは言え半生状態。とても柔らかいので薄切りにするのは大変です。そこで冷凍庫で2〜3時間冷やして、半冷凍状態、つまりルイベのようにして切ると失敗しません。ちなみにたたき自体は冷凍が利きます。今回用意した肉は500gですが、人数にもよるものの、実際に盛りつけたのは半分弱。多めに作って食べる分量ずつ小分けにして冷凍しておくと、いつでも美味しい牛のたたきが味わえます。食べるときは電子レンジを使って解凍しても構いませんが、なるべく冷蔵庫で自然に解凍し、やはりルイベ状にしてから切り分けるといいでしょう。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
さん生さんちの台所TOPへ  今週のおもてなし料理を見る  料理ファイル一覧を見る