器:杉江保枝

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DATE:
2005.07.29

『豚ごま汁そうめん』

●そうめんの美味しい季節です。冷たいそうめんを冷たいつゆでつるつるっと食べるのも美味しいのですが、今回は豚とねぎ、それにごまをたっぷり入れた温かいつゆを用い、あつもり(冷たい麺を温かいつゆでいただく食べ方)でいただきます。豚はご存じのようにビタミンBの宝庫。暑い夏を乗り切るのにぜひ頻繁に摂りたい食材の一つです。その豚に、同じくビタミンBが多く含まれるごまを合わせ、さらに薬味にシソをたっぷり使えば鬼に金棒。ビタミンそうめんと呼んでもいいくらい。夏場はついさっぱりしたものばかりを口にしがちですが、やはり必要な栄養素はしっかり摂っておきたいもの。シャキシャキとしたネギの歯ごたえがまた、食欲をそそります。暑い夏に熱いおつゆでビタミンたっぷりの美味しいそうめんをいただけば、今年の夏バテ対策はこれで決まりといったところですね。

用意するもの(2〜3人分概略)
  • そうめん人数分
  • めんつゆ300cc
  • 豚バラ肉・スライス80g
  • ごま大さじ2
  • ネギ1/3本
  • ごま油少々
  • 薬味としてしそ(大葉)3〜4枚、みょうが1個
  • 塩少々

一口メモ

●決め手は何と言ってもつゆの味。材料にはめんつゆとだけ記しましたが、市販のものは甘ったるく、あまりお勧めできません。やはりご自分でお作りになるのが一番です。さん生家ではかつおだしに酒とみりんを入れて沸騰させ、一度煮きったあと、醤油を加えて作ります。最後に追いがついおをすれば尚美味しく出来上がります。調味料の分量はお好みですが、麺のつゆですからやや濃いめに。さん生家ではみりんと醤油が1:2。ただし醤油はたまりですので、普通の醤油より少し甘味が強いかもしれません。多めに作っておけば冷蔵庫で数日持ちます。冷たいままでも温かくしても美味しく食べられます。

作り方
  1. ごま大さじ2は良くいって、すり鉢で八分程度にする。
  2. ネギは3センチほどの長さに切ってタテ半分に割り、5ミリ幅程度の短冊切りに。
  3. 豚バラ肉は2センチ程度の長さに切って、塩を本の少々まぶしておく。
  4. 熱した鍋にごま油を挽き、ネギ、豚肉の順番で炒める。豚に火が通ったらめんつゆを注ぎ入れ皿に加熱する。
  5. 4が沸騰してきたら火を止め、1のすりごまを入れてよく混ぜる。
  6. そうめんはゆでて水にさらす。手でもむようにして良く洗い、器に盛りつけ氷と水を張る。
  7. 6のそうめんに4の温かい汁を添え、さらに薬味として千切りにしたしそとミョウガを添えて供する。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●今回の食材はとにかくビタミンBが豊富。豚肉は言うに及ばず、ごまもしそもビタミンBの多い食材の代表格です。前回のうなぎもそうですが、夏バテから体を守るためにはビタミンBは欠かせません。豚、ごま、しその三大パワーで暑い夏を乗り切りましょう。

●暑いとそうめんのようなさっぱりしたものが食べたくなりますが、栄養のバランスを考えると、野菜の天ぷらなど、もう一品つけたいところ。でも、天ぷらは油がしつこくてちょっとな〜と思うこともしばしば。そこで今回はつゆに具をたっぷり入れてバランスを取ってみました。今回使用したのは豚肉とネギですが、同じ作り方で鴨汁にしてもいいですね。お肉は苦手という方は、茄子やインゲンを入れてさっぱりいただきましょう。茄子にインゲン、ごまの組み合わせもなかなかに絶妙です。いろいろな具材を使って、夏の味覚を楽しんでみてはいかがでしょうか。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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