器:杉江保枝

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DATE:
2005.09.30

『鰺の酢〆』

●簡単にいってしまえば〆鯖の鰺版です。ただ刺身にするのもつまらないし、たたきも食べ飽きたな、というようなときに良く作ります。三枚におろした鰺を合わせ酢に漬け込むだけですからそれほど難しくありません。包丁に自信のない方はお店でおろしてもらうと良いでしょう。漬け込む時間は小一時間程度からお好みで。あまり長く漬け込むと美味しさが損なわれますのでご注意を。針ショウガ、みょうがなどを添えると味が引き締まって爽やかな口当たりになりますが、シンプルにわさびとお醤油でいただくのもまた格別。こちらはちょっと濃厚な味わいになります。酒のつまみに持ってこい、と言った雰囲気ですが、お寿司にしても美味しいですよ。ぜひお試しください。

用意するもの(概略)
  • 鰺・中2尾
  • 塩少々
  • 合わせ酢(酢・大さじ4/塩・小さじ2/砂糖・小さじ3)
  • ダシ昆布

一口メモ

●鰺の決め手は合わせ酢です。さん生家では、一家の主人・さん生がお酢を苦手としており、そのためやや甘めの味付けになっています。調味料の分量はお好みで加減してください。また、漬け込む時間の計算も忘れないで。漬け込み時間が長い場合は、なるべく薄味にした方が美味しく出来上がります。ダシ昆布はなければ使わなくても結構ですが、味がまろやかになりますので、漬け込むときにぜひ敷き込んでください。

作り方
  1. 鰺(刺身用)は三枚に下ろし、皮を剥き、小骨を取る。
  2. 1の鰺に塩少々を振りかけ5分ほどおく。
  3. 酢・大さじ4、塩・小さじ2、砂糖・小さじ3をボールに入れ、塩と砂糖がとけるまでよくかき混ぜる。
  4. バットや丈の低い保存容器にダシ昆布を敷き、3の合わせ酢を入れ、鰺を漬け込む。漬け込み時間は1〜2時間。途中、裏表を返し、全体に薄く白っぽくなったら食べ頃。
  5. 食べ頃になった鰺を食べやすい大きさに切り分け、器に盛って出来上がり。お好みで針生姜やみょうが、おろし生姜、わさびなどを添えて召し上がれ。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●おろした鰺には必ず軽く塩をしておきましょう。これによって甘味が増し、調味料のしみこみが良くなります。減塩ばやりで塩を敬遠する向きも多いのですが、甘味や旨味を引き立てるためにはどうしても必要。分量と使い方さえ誤らなければ、魔法の粉にもなる調味料です。ぜひ塩の達人を目指してください。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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