器:杉江保枝

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DATE:
2005.10.21

『牡蠣のクリーム煮』

●牡蠣の美味しいシーズンになりました。牡蠣は海のミルクとも呼ばれていますが、その名の通り牛乳との相性はバッチリ。というわけで今回は牡蠣をクリーム煮にしてみました。といっても本格的なものではなく、お鍋一つで簡単にできるお手軽クリーム煮。ベシャメルソースを別に作る必要がないので、手早く簡単に作れます。とろみをきつくすればグラタンやドリアにもなり、とろみをつけなければチャウダーにもなる使い回しの利く一品。時間もかからずあっと言う間にできちゃうご馳走なので、忙しい方にもオススメです。

用意するもの(概略)
  • 牡蠣加熱用140g
  • 玉ネギ1個
  • ニンニク1片
  • オリーブオイル適宜
  • 顆粒スープ小さじ2
  • 小麦粉大さじ1
  • 塩・胡椒適宜
  • 小ネギ1本
  • 牛乳300cc
  • 生クリーム100cc

一口メモ

●材料を全て炒めたあと小麦粉をまぶし、牛乳でのばしてクリーム状にするお手軽な方法です。シチューなどのように量が多い場合はお勧めできませんが、小鍋に少量ならベシャメルソースを別に作るより、この方が失敗が少ないようです。牛乳は人肌に温めるというのが定説になっているようですが、冷たいままでもまったく問題はありません。確かに小麦粉がとけやすい温度というのはあって、常にその温度を保ってあげることが、ダマを作らないコツなのですが、それならばはじめから人肌に温めるのではなく、鍋自体の温度を火加減で調節しながら作った方が上手に仕上がります。失敗続きの皆さん、一度お試しください。

作り方
  1. 牡蠣は大根おろしや塩水で下処理をしておく。
  2. 玉ネギとニンニクはみじん切り。
  3. 炒め鍋にオリーブオイルを引き、ニンニク、玉ネギの順番で炒める。ったまねぎが透き通ってきたら牡蠣を加えて軽く炒める。
  4. 3を弱火にして、小麦粉大さじ1を全体にまぶすように加え、良く混ぜ合わせる。
  5. 4に牛乳を加える。最初は少量を加えて全体を混ぜ、同じ作業を何度か繰り返して滑らかなクリーム状になってきたら、残りを加えて良く混ぜ合わせる。
  6. 5に顆粒スープを加え、5〜10分ほど加熱する。焦げ付かないように木べらなどで時折かき回し、また、ダマにならないように注意する。
  7. 全体に火が通ったら最後に生クリーム100ccを加え、一煮立ちさせて火を止める。
  8. 器に盛りつけ、小ネギをあしらって出来上がり。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●難しいのはやはり牛乳を入れるところでしょう。最初は少量(50ccくらい)を入れます。全体になじんで良く混ざってから次を入れます。また全体が混ざってから次、というように、何度も同じ作業を繰り返すうち、もったり滑らかなクリーム状になっていきます。根気よく続けるのがコツです。また、鍋の温度には十分注意を。温度が上がりすぎるとダマになり、低すぎると小麦粉がとけません。よりもったりさせたいなら小麦粉の量を多くして。今回の倍量程度を使うと、グラタンに最適な柔らかさになります。このままグラタン皿に移してチーズを振りかけ、オーブンで焼けばまた違ったご馳走になります。ドリアにしても美味しいですよ。クリーム煮を御飯にかけてもまた美味。食べるときは粉チーズをたっぷり振りかけてみてください。牡蠣の濃厚な味が一層引き立ちます。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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