器:杉江保枝

FILE69

DATE:
2005.12.30

『鴨の味噌漬け』

●豚の味噌漬け、豚タンの味噌漬けに続く味噌漬けシリーズ第3弾は鴨。今回は今までの味噌漬けとはちょっと趣が違い、ロースとした鴨を使っています。ポイントはシナモン。ロースとしてあら熱を取った鴨にシナモンをまぶし、ガーゼで包んで味噌漬けにします。ローストにした鴨は味噌が染みやすいので漬け込むのは一晩。シナモンの香りと味噌の風味が程良く解け合い、上品なオードブルとなっています。シナモンをプラスしたことで、特に赤ワインとの相性がバッチリ。かなり濃厚な赤でも大丈夫。チーズなど共にお楽しみください。

用意するもの(概略)
  • 鴨ロース(胸肉)1枚
  • 塩・胡椒適宜
  • オリーブオイル適宜
  • シナモン適宜
  • 味噌適宜
  • 一口メモ

●鴨の焼き加減は竹串と指先の感覚で見ます。ピンク色に仕上がるのが最良。焼きすぎると薄茶色になり、焼きが足りないと生の状態と同じような色になってしまいます。上からさわってみて、生肉と同じような感触がある場合は、まだまだ。こちらの力をちょっと跳ね返す程度の弾力でちょうどよい感じです。固すぎると焼きすぎの証拠です。なかなかコツを掴むまでは大変だと思いますが、何度かやっているうちに自然に上手に灼けるようになりますので、あきらめずにトライしてみてください。

作り方
  1. 鴨の胸肉は余分な部位や油を取り除いて整形し、皮目に包丁で斜め十字に細かく切れ目を入れて、軽く塩・胡椒する。
  2. フライパンにオリーブオイルを敷き、鴨を皮から焼く。蓋をして、皮にこんがりと焦げ目が付いたら裏に返し、さらに蓋をして全体に火を入れる。竹串を通して唇に当て、温かくなっていれば火が通っている証拠だが、程良いピンク色に仕上げるために指で触れてみて弾力を確かめる。生肉の弾力があるうちは火入れが不十分。やや固く鳴った状態で引き上げ、キッチンペーパーを敷いたバットに取って余分な油を切り、あら熱を取る。
  3. あら熱が取れた2の鴨肉の全体にシナモンをまぶし、ガーゼで包む。
  4. ラップの上に味噌を広げ、3の鴨肉全体を包み込む。冷蔵庫で一晩寝かせて出来上がり。薄く切って皿に盛りつけてテーブルに供する。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●シナモンをたっぷりまぶすことで上品で赤ワインにぴったりのおつまみになります。漬け込むのは一晩。それ以上つけておくとしょっぱくなってしまうので、一晩たったら必ず味噌から引き上げてください。数日は冷蔵庫で日持ちします。ぜひお試しください。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
さん生さんちの台所TOPへ  今週のおもてなし料理を見る  料理ファイル一覧を見る