器:杉江保枝

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DATE:
2006.01.20

『白菜漬け』

●白菜の漬け物は冬の楽しみの一つです。今年は厳冬で葉物野菜が高騰し、柔らかさや味も今ひとつなのですが、それでも漬ければ箸が進みます。あったか御飯に葉の部分をかぶせて食べるのは無上の喜びですし、七味唐辛子をかけて酒の友としても美味しくいただけます。細かく刻んで鰹節をまぶしたり、納豆に入れたり、工夫次第で味のバリエーションも広がります。漬け物は面倒と敬遠される向きも多いかと思いますが、一度自分で漬けてみると、これ以上の味はないと思えるもの。ぜひご家庭で漬けた白菜漬けをお召し上がりください。

用意するもの(概略)
  • 白菜2株
  • 昆布
  • 鷹の爪
  • 柚子1個
  • 塩適宜
  • 漬け物樽
  • 重し

●白菜を切るときは、菜切り包丁を五センチほど入れたあと、手で裂くようにすると無駄が出ません。無理に包丁で切ろうとすると、葉が切れてしまい、分量が少なくなってしまいます。漬け込むときは軸に塩をします。葉にはあまり塩をしない方が美味しく漬け上がります。昆布の分量はお好みですが、八割にした白菜に2枚程度はさんでおくといいでしょう。鷹の爪も2〜3個程度といったところでしょうか。柚子は少し多めに入れると爽やかな香りが楽しめます。

作り方
  1. 白菜は八割にして水洗いし、半日天日に干す。
  2. 昆布ははさみを使って五センチほどの長さに切っておく。
  3. 柚子は皮を剥いて千切りにしておく。
  4. 漬け物樽を用意し、白菜を漬け込む。葉の間に昆布と鷹の爪を入れ込み、軸の部分を中心に塩をよく揉み込み、全体に柚子をまぶして樽の周囲から渦を巻くように漬けてゆく。
  5. 全部漬け終えたら皿などをかぶせ、重しをする。最初の重しが肝心なので、できれば複数個、用意しておくとよい。さらに体全体を使って、ぎゅうぎゅうと力を込めて押しつけておく。
  6. 約一日で水が上がってくるので、それを確認したら重しを減らす。
  7. 2〜3日で食べられる。桶から取り出したら軽く水洗いして芯を取り、3〜4センチの長さに切って器に盛りつける。昆布も食べられるので千切りにするとよい。鷹の爪は飾りにあしらう。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●ポイントは重し。まず早急に水が上がってこないと黴の原因になりますので、最初は複数の重しでぎゅうぎゅう漬け込んでください。塩の分量が少なめな場合は特に水の上がりが悪く、腐らせる原因になります。水が上がったら重しは減らします。あとは放っておけば美味しいおつけものが出来上がります。一度お試しください。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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