料理と器:杉江保枝

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DATE:
2006.07.28

『白身魚のごま酢和え』

●白身魚を使った酢の物です。切って和えるだけの簡単料理ですが、爽やかな酸味は暑さに疲れた身体に嬉しいもの。酢はもちろん、ごまも、薬味に用いた大葉も夏バテには良い食材ですので、この季節にはお勧めです。白身の魚として今回は鯛を使いましたが、本当はヒラメがお勧め。鯛は酢で和えると水っぽくなりがちなのに対して、ヒラメは身がきゅっと締まってとても美味しく仕上がります。できればヒラメを用いましょう。また調味料に自家製のダシ醤油をほんのちょっぴり使用。多めに作っておけばめんつゆにもなるスグレモノの調味料で、何かと重宝します。かつおだしがベースですので、魚料理に使うと少し生臭くなりがちですが、ほんの少量なら旨味として味が引き立ちます。こちらの作り方も参照してみてください。

用意するもの(3〜4人前概略)
  • 白身魚刺身用(ヒラメ・鯛等)100g
  • 塩少々
  • 大葉3〜4枚
  • ごま大さじ1
  • 酢小さじ3
  • 塩小さじ1/2
  • ダシ醤油(自家製・作り方は一口メモに)小さじ1/2

一口メモ

●白身魚は身の締まったものがお勧めです。身の柔らかいスズキなどは不向きです。一番お勧めなのは何と行ってもヒラメ。こりこりとした歯ごたえと共に、程良く甘味の乗った味わいが酢の風味ととても良く合います。今回は食材の調達の関係で鯛を使用しましたが、できればヒラメの才見を使ってください。また、和えるのは食べる直前に。時間がたつと酢の作用で身が白くなってきて、見た目も悪く、また味も爽やかさがそがれます。ほんの突き出し程度の料理と心得て、量を加減して作って召し上がってください。

作り方
  1. 白身魚は細切りにし、全体に少量の塩を振りかけざっと混ぜっておく。
  2. 大葉は千切り
  3. 合わせ酢を作る。酢小さじ3と塩小さじ1/2、自家製ダシ醤油(一口メモ参照)小さじ1/2をよく混ぜる。
  4. 1の魚、2の大葉、ごま大さじ1をよく混ぜ、食べる直前に3の合わせ酢で和えて器に盛りつけ出来上がり。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●今回、隠し味に自家製のダシ醤油を用いました。かつお風味なので魚料理にはあまりお勧めできませんが、ほんの少量なら旨味を引き立ててくれます。作り方は簡単。みりん1、酒1、醤油2の割合で鍋を火にかけ、弱火でゆっくり加熱、沸騰しかけたら花がつお2つかみを加え全体を箸でかき回して、一煮立ちする直前に火を止めます。冷めるのを待ってこし器で漉し、冷蔵庫に保存します。和え物や酢の物の隠し味にはもちろん、3〜5倍に薄めるとめんつゆとしても使用でき、とても重宝します。この他、茄子の揚げ浸しや親子丼、卵とじなど、使い方は工夫次第。先週ご紹介したピーナッツ豆腐のタレなどにも使えます。ちなみに、みりん1、酒1、醤油2の調味料の割合は、たまり醤油を使用した場合(和歌山産の、添加物のないたまり醤油です)。ご家庭でお使いのお醤油ですと、塩気がやや強いことがありますので、その場合はみりんの量を増やしてください。今回のように酢の物に用いる場合は量を加減して。あまり入れすぎると生臭さを助長しますし、魚を使っていない場合でも、味がうるさく感じられます。あくまでも隠し味程度に使うのが上手に作るコツ。料理の幅が広がりますので、ぜひお試しください。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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