料理と器:杉江保枝

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DATE:
2006.09.22

『ズッキーニのソテー』

●三週間前にはズッキーニの冷製スープをご紹介しましたが、今回はシンプルにソテーを作ってみました。オリーブオイルとニンニクで炒めて、隠し味に顆粒のチキンスープ少量を使っています。まあ、いわゆる単なるソテーに過ぎませんが、あっさりと浅くつけた自家製ピクルスを添えて、ちょっと豪華なひと皿に仕上げてあります。フランスパンとワインを用意したい雰囲気。単純だけと小粋な料理です。本当にフライパンでソテーするだけですので、凝ったところはこれといってありませんが、こういう簡単な料理に案外力量が現れるものです。さっさと極上の味を出し、お客様を喜ばせてあげましょう。ゴージャスな盛りつけにも一工夫すると良いですね。

用意するもの(概略)
  • ズッキーニ約1本
  • ニンニク1片
  • オリーブオイル・塩・胡椒各適宜
  • 顆粒チキンスープ小さじ1弱
  • つけ合わせのピクルス(かぶ3・パプリカ赤と黄各1・水カップ1・米酢カップ1・レモン汁40cc・ニンニク1片・粒胡椒小さじ1・蜂蜜大さじ1・塩小さじ1.5・ローリエ1枚)

一口メモ

●ズッキーニや茄子は、タテに切った方が歯ごたえがあって美味しいように思うのですが、今回は見た目も重視して輪切りにして使ってみました。輪切りにすると火の通りが良くなり、やわらかく仕上がります。オリーブオイルはやや多めに使って、全体にしみこませるようにします。塩は控え目に使い、胡椒は仕上げに。また、顆粒のチキンスープは火から下ろす直前に加えます。早い段階でスープを加えると焦げ付いて汚くなります。このチキンスープを使うことで、ただのソテーがぐっとコクのある料理になります。野菜炒めなどにも応用がききますので、ぜひ試してみてください。

作り方
  1. ズッキーニはヘタを取って輪切り。
  2. ニンニクは薄くスライスしておく。
  3. フライパンにオリーブオイルを熱し、2のニンニクを軽く炒めたあと、ズッキーニを加えてソテーする。
  4. 塩・胡椒を振りかけ、全体に火が通ったら顆粒のチキンスープ小さじ1弱を加えてサッと混ぜ合わせ、皿に盛りつける。
  5. 前の晩に作って降りたピクルスを添えてテーブルに供する。

ピクルスの作り方

  1. ピクルス液を作る。鍋に水カップ1・米酢カップ1・レモン汁40cc・ニンニク1片(包丁の腹を使ってつぶして香りを出す)・粒胡椒小さじ1(包丁の柄やすりこぎを使って荒くつぶしておく)・蜂蜜大さじ1・塩小さじ1.5・ローリエ1枚を入れて火にかけ、沸騰したら火から下ろして冷ましておく。
  2. かぶは葉を切り落とし、皮を剥いて八割にし、熱湯でサッとゆがいておく。
  3. パプリカは皮を焼き、冷水にとってその皮を丁寧に剥き、食べやすい大きさに切っておく。
  4. 2のかぶと3のパプリカを保存容器に入れ、1のピクルス液を上からかけ回し、全体を混ぜ合わせて冷蔵庫で一晩寝かせる。半日ほどで食べられるようになる。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●ピクルスは前の晩に仕込んでおくと良いでしょう。かぶのかわりにカリフラワーを使っても美味しく出来上がります。本格的なピクルスは複雑なスパイスが持ち味ですが、これは即席と言ってもいい単純な作り方。ニンニクと粒胡椒、ローリエで香り付けをしてあります。しっかり漬け込んで食べるのではなく、あっさりと浅漬けに仕上げていただきます。お酢が苦手な方は分量を控え目に。レモン汁の量を多くしても良いでしょう。さまざまなつけ合わせに使えますし、そのまま一品としても十分通用します。なかなか重宝な西洋風のおつけものです。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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