料理と器:杉江保枝

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DATE:
2006.10.27

『菊なます』

●実家の庭には食用菊が植わっていて、秋になると和え物や天ぷらになって食卓に並んだものでした。東京では主に黄色い菊が多く出回っていますが、実家にあったのは紫の菊。黄色い菊は色合いがきれいで使いやすいのでしょうが、紫の方が香り高く、甘味もあるように思えます。今回はこの菊の花を酢に漬けてなますにしてみました。だし汁を多めに使うことで甘味を加えることなく旨味を引き出し、菊の本来の味わいを損なうことなく大変上品に仕上げてあります。酢の物嫌いのさん生も、この菊なますは「うまい、うまい」と言って良く食べます。秋という季節がそのまま食卓に運ばれてきたような「菊なます」。品の良い吟醸酒を一献傾けながらいただくのもまたおつな一品です。

用意するもの(概略)
  • 食用菊80g
  • だし汁大さじ4
  • 純米酢大さじ2
  • 塩小さじ1
  • 醤油小さじ1/2

一口メモ

●菊は熱湯に酢を少々入れて茹で上げます。しゃきっとした歯触りを大切にしたいので、あくまでもサッと茹でる呼吸で。酢を入れるのは色を保つため。酢を入れずに茹でると色が汚くなることがありますので、特に他の材料と併せて和え物などに使用する場合は、必ず酢を入れて茹でるようにしましょう。

作り方
  1. 菊は花びらのところをむしって取り、熱湯にお酢少々を加えたものでサッと茹で、ザルにとって水で冷やして、水を切っておく。
  2. ボウルにだし汁大さじ5,純米酢大さじ2、塩小さじ1,醤油小さじ1/2を入れ、良く混ぜる。
  3. 茹でた菊の水気を絞り(絞りすぎると色が抜けるのでほどほどに)、2の漬け汁と合わせる。
  4. 器に盛って出来上がり。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●漬け汁はこの分量通りに作るとやや物足りないかも知れません。もう少し塩味が欲しい方は、少し多めに。醤油は味をマイルドにしますが、入れすぎると色が悪くなるのでほんの少々と思ってください。醤油の種類にもより舞うが、醤油差しからたらっとひと垂らし程度で十分でしょう。あまり濃く味付けしてしまうと菊の旨味が台無しになるので要注意。あくまでも上品に。ちなみにダシはかつおの一番出しを使用。面倒な方は市販の濃縮タイプを適当に薄めて使ってください。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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