料理と器:杉江保枝

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DATE:
2007.01.19

『カリカリベーコンとかき菜のガーリック炒め』

●かき菜は油菜の葉で、春先になると出回ります。つぼみを摘んだ菜花よりやや茎が固く、繊維もしっかりしていますが、この時期はとてもやわらかくて甘味もあり、とても美味しく食べられます。油との相性も良く、炒めると甘味が増して香り良い料理が出来上がります。今回はカリカリに炒めたベーコンと合わせて、シンプルに仕上げてみました。ベーコンはスライスのものではなく、固まりを買ってきて少しだけ厚めに切るのがカリカリに仕上げるコツ。弱火でじっくりと炒めて脂分を出し、その旨味で最後に一気に菜花を調理します。ベーコンとニンニクのカリカリ具合と、菜花のしゃきしゃき感が何ともたまりません。目にも鮮やかな緑もまたごちそう。単なる野菜炒めなどと思わず、胸を張って一品料理として卓に供してください。

用意するもの(概略)
  • ベーコン固まりで80g
  • かき菜100g程度
  • ニンニク1片
  • ごま油少々
  • 塩・胡椒適宜

一口メモ

●ベーコンをじっくり炒めてカリカリにするのがポイントですが、鍋の中ではやや柔らかく感じても、皿に盛った時点では固くなるのであまり炒めすぎないように注意しましょう。ほどよい焦げ色が付いたらOKと考えてください。また、ベーコンの油がでたところでニンニクを加えますが、ニンニクは焦げやすいので要注意。火加減に注意しながら、カリッときつね色になるよう心がけてください。かき菜は最後に炒めますが、このときに火を一気に強めて手早く調理。茎もすぐに火が通りますから、全体に油が馴染んだら出来上がりと心得てください。

作り方
  1. ベーコンは食べやすい大きさに薄切りにする。市販のスライスベーコンよりやや厚めに切る。
  2. かき菜は根を落とし、4センチ程度の長さに切っておく。
  3. ニンニクはスライス。
  4. 炒め鍋を熱してごま油少々を引き、弱火にしてベーコンをじっくりと炒める。
  5. ベーコンから十分に油がでたところでニンニクを加え、やや火を強くしてさらにじっくりと炒める。ベーコン、ニンニク共にほどよい焼き色が付くまで、ときどき火加減をしながら焦がさないように炒めること。
  6. 全体に良い色が付いたところで火を強め、かき菜を入れて一気に炒める。かき菜全体に油が馴染んだら、塩・胡椒で味付けして出来上がり。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●ベーコンのカリカリと葉物のしゃきしゃき感、そしてこの季節ならではの油菜の香りがとても美味しい料理です。味付けもシンプルに塩と胡椒だけ。ベーコンから旨味が出るので、これで十分なのです。さらにもう一手間かけるなら、ポーチドエッグなどを添えて、リヨン風に召し上がってはいかが? 半熟の卵の黄身を全体にからめていただきます。シンプルなだけに腕が問われる料理ですが、慣れれば何と言うこともありません。ぜひお試し下さい。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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