料理と器:杉江保枝

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DATE:
2008.02.01

『肉豆腐』

●居酒屋の定番メニュー、肉豆腐。これを名物にしているお店も多く、味も作り方もところによりさまざまです。豆腐を別に煮て具と合わせたり、小鍋仕立てにしたり、いろいろと方法はありますが、今回は大きな鍋に材料を一緒くたに入れてぐつぐつ煮込み、最後に肉をサッと煮るという方法をとりました。ちょっと豪快ですが、大人数ならこのくらいあっても足りないくらい。具には肉と豆腐の他に、これは絶対に欠かせない白滝とネギ、それにちょっとしたアクセントとしてごぼうのささがきを加えてみました。夜のお酒のお供にはもちろんですが、前の晩にこさえたすき焼きの材料が余っていたら、翌朝のおかずとしても手軽に楽しめます。ときにはこんな雑多な料理も美味しいもの。ぜひお試しを。
用意するもの(概略)
  • 牛肉の切り落とし150g
  • 豆腐1丁
  • 白滝200g
  • ごぼう1本
  • ネギ1本
  • だし400cc
  • 酒40cc
  • みりん60cc
  • 醤油80cc

一口メモ

●今回はさん生のリクエストで絹ごし豆腐を使用しましたが、木綿や焼き豆腐でも構いません。絹は柔らかくて崩れやすいけれど、煮ると味が良く染みて、舌触りがよいので意外とこういう料理に合うようです。ワイルドな牛肉に、ごぼうとネギの強烈な味わいが、優しい絹ごし豆腐に思いのほかマッチします。なお、使用する前には必ず水切りをよくしてください。水切りをせずに豆腐を入れると、味が薄まるばかりか、豆腐自体の味わいも水っぽくて半減します。

作り方
  1. 白滝は熱湯にくぐらせてアクを抜き、食べやすい長さに切り、よく水を切っておく
  2. 豆腐は厚手のキッチンペーパーに包んで電子レンジに3〜4分かけ、水切りをしておく。
  3. ごぼうはささがきにして、酢水につけてアクを抜いた後、水洗いして水を切っておく。
  4. 長ネギは根を落として斜め切りにしておく。
  5. 鍋にだし汁400ccを入れて火にかけ、沸騰したら酒40cc、みりん60cc、醤油80ccを加える。
  6. 5の鍋が再度沸騰してきたら、ごぼう、ネギ、白滝を入れ、全体に火が通ったら、豆腐を加えさらに煮込む。
  7. 豆腐にも火が通り、全体に味が染みてきたら、最後に牛肉の切り落としを加えてさっと火を通す。
  8. 味を見て、足りないようなら醤油やみりんで調節して出来上がり、器に盛って卓に供する。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●豆腐はもちろんですが、白滝や他の材料もしっかり水を切ってから使用しましょう。特に白滝が水っぽいと味が薄まって美味しく仕上がりません。今回の味付けはやや上品な感じ。とは言え、最初に味付けする時点はかなり濃いと感じるかも。でも材料が入ると野菜の甘味なども溶け出しますので、物足りなく感じることもありますので、お好みでもう少し濃い味付けにしてもいいでしょう。出来上がる直前に再び味を見て、味が足りないようならうまく調節してください。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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