料理と器:杉江保枝

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DATE:
2008.05.03

『揚げ出し豆腐のあんかけ』

●メタボ対策のために、動物性タンパク質より、大豆タンパクを食べるよう心がけていますが、大量に買い込んだお豆腐の消費期限が切れてしまうことも。豆腐の消費期限は生で食べられる期限なので、火を通せばOK。というわけで、ときおりさん生家の食卓に登場するので今回の揚げ出し豆腐です。揚げ出しといっても本当に油で揚げているのではなく、片栗粉をまぶした豆腐をフライパンでカリカリに焼いたもの。これなら油の量が少なくて済みますし、手早く簡単に作れます。あんには野菜をたっぷり。揚げ物はややカロリーが気になりますが、野菜を一緒にたくさん摂れるので、この程度は我慢しなくてもいいかな、と思っています。しっかり水切りした豆腐は、揚げるともちもちした感じでとても美味。おいしいあんを絡ませて召し上がれ。
用意するもの(概略)
  • 豆腐(木綿)一丁
  • 片栗粉適宜
  • ごま油適宜
  • 一番だし150cc
  • みりん30cc
  • 醤油50cc
  • にんじん40g
  • しめじ40g
  • きぬさや30g
  • とろみ用に片栗粉小さじ2
  • 小ネギ適宜

一口メモ

●豆腐に水分が多いと油がはねて危険です。水切りはしっかりと。電子レンジを使えば手軽で簡単です。片栗粉をまぶすときは、バットに予め粉を敷いておき、その上に水切りした豆腐を置いて全体をまぶすと効率よく仕事ができます。揚げ出し豆腐といっていますが、揚げる、というより焼くといった方がふさわしいかもしれません。フライパンにごま油を引いて、全体をカリカリにします。結構すぐにカリカリになりますので、さほど手間はかかりません。お箸を使ってひっくり返しながら、焼いていきます。焼き上がる前の豆腐は、加熱するに従って片栗粉同士がくっつくので、最初に並べるときは間を空けておきます。カリカリになってしまえばくっつきません。

 

作り方
  1. 豆腐はキッチンタオルに包んで皿に載せ、ラップをせずに電子レンジで3分加熱。レンジから取り出したらキッチンタオルを替えて、上から水を張ったボウルなどを乗せてさらに水切りをする。
  2. にんじんは皮を剥いて千切り、しめじは石突きを取ってばらし、絹さやは筋を取って斜めに千切りにする。小ネギは細かく切っておく。
  3. 小鍋に一番だし150ccを入れて火にかけ、沸騰してきたらにんじんとしめじを入れて一煮立ちさせ、みりんと醤油で味付けする。
  4. 3に絹さやを入れてさっと火を通したあと、小さじの片栗粉を同量の水でといたものでとろみをつける。
  5. しっかり水を切った豆腐を八等分にして、全体に片栗粉をまぶす。
  6. フライパンにごま油を引き、中温まで温度が上がったら、5の豆腐を入れて全体をカリカリにする。揚がるまでは隣り合った豆腐同士がくっつくので、なるべく合間を空けて並べ、一面ずつ焼いては返す作業を繰り返して、全体をカリカリに。
  7. 6を器に並べ、4のあんをかけて出来上がり。最後に小ネギを散らして卓に供する。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●揚げ出し豆腐は汁を張って食べるものが多いようですが、今回はあんかけに。とろみのあるあんの方が、豆腐にからんでおいしく食べられます。あんには野菜を多めに使いました。しめじなどのキノコ類だけでもおいしいのですが、健康を考えると緑黄色野菜も入れておきたいところ。葉ものはあんに入れると色が美しくないので、絹さやとにんじんを使用。千切りにするのがちょっと面倒ですが、あくまでも脇役として豆腐を引き立てるものですから、カットが大きいと興ざめですし、豆腐ともうまくからみません。ちょっとした気遣いが料理の味を引き立てます。面倒でもきちんと千切りにして作りましょう。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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