料理と器:杉江保枝

FILE199

DATE:
2008.06.27

『茄子と茗荷のごま梅味噌和え』

●茄子が美味しい季節です。特に新鮮な茄子はその色と言いつやと言い、何とも言えぬ姿形。そんなお茄子と、以前このコーナーでご紹介した梅味噌を使って、上品な和え物を作ってみました。火を使わずにできるので、夏場はありがたいレシピ。しかも簡単で手間いらずなのに、品の良い味わいはどこぞの料亭の突き出しかと思われるほど。一番技術がいるのは、茄子を薄切りにしたり、茗荷を千切りにしたり、まあ言わば包丁さばきでしょうか。あとは調味料を混ぜてちょちょっと和えれば出来上がり。茄子のかわりに、白瓜やゴーヤを使っても美味しく仕上がります。茄子は生のまま調理しますので、ややえぐみが残りますが、えぐみが苦手な方はくせのない白瓜を使ってみてください。
用意するもの(概略)
  • 茄子1本
  • 茗荷1個
  • 白ごま大さじ2
  • 梅味噌大さじ1.5〜2(作り方についてはfile196をご参照ください)
  • 水300cc
  • 塩大さじ1

一口メモ

●茄子は食塩水につけてから調理します。水の分量300ccに対して大さじ1の塩ですから、かなり塩辛い食塩水です。新鮮な茄子ですと、これを絞るだけで美味しいのですが、やや日にちが経過している茄子はあくがあるので、一度薄い塩水につけてアクを抜いてから、改めて濃い食塩水につけるとえぐみが解消されます。できれば新鮮な茄子をお使いください。新鮮な茄子だと、切ったときにはぱりっとしていますが、食塩水につけてしばらくするとしっとりします。手でぎゅっと絞ると、薄い緑色になってとてもきれいです。

 

作り方
  1. 茄子はヘタを取り、タテ半分に切ったあと、斜め薄切りに。厚さは1ミリ程度。薄い方が美味しく仕上がる。
  2. 切った茄子を水300ccに塩大さじ1を加えた食塩水につけて5〜10分程度おく。
  3. 茗荷は茎の根元を三角に切り落として千切りにし、ざっと水を通してから良く水を切っておく。
  4. 白ごま大さじ2は八分程度にする。
  5. すった白ごまに梅味噌大さじ1.5〜2を加えて良く混ぜ合わせる。
  6. 2の茄子を良く絞って水分を切り、2の茗荷と共に5と和える。
  7. 器に盛りつければ出来上がり。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●レシピには書いてありませんが、茗荷はキッチンタオルなどで水気を十分に取ってから和えてください。水気が残っていると、味が薄まってぼんやりした出来上がりになってしまいます。梅味噌の分量は1.5〜2と幅を持たせてありますが、このあたりはお好みで加減を。梅味噌がない方は、普通の酢味噌をお使いいただいても差し支えありません。酢味噌は、味噌と酢、砂糖またはみりん、だし汁を使って作ります。だし汁がない方は入れなくても結構です。茄子の変わりに、白瓜やゴーヤを使っても美味しく出来上がります。白瓜は茄子同様、食塩水につけて調理しますが、ゴーヤは薄切りしたあと塩もみし、さっと湯がくと苦味が緩和されます。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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