料理と器:杉江保枝

FILE205

DATE:
2008.08.09

『坊ちゃんかぼちゃの含め煮』

●普段からなるべく緑黄色野菜をたっぷり摂るようにしているさん生家ですが、夏場は葉物の種類が少ない上に、暑さですぐに傷みやすいのが難点。そこで時折活躍するのがかぼちゃです。かぼちゃなら台所にごろんと転がしておくだけで日持ちするので、暑くて買い物にも行きたくない、というときにも重宝。今回はふつうのかぼちゃよりも小ぶりで、甘味が多くほくほくした坊ちゃんかぼちゃを含め煮にしました。かぼちゃは炊きたての暖かいものより、少し冷えた方が美味しい気がしますし、もちろん冷蔵庫で冷やしたものも美味しく食べられますから、まさに夏にはうってつけ。暑さで疲れた体に、ほのかな甘味がとてもやさしく作用します。ビタミンAの宝庫、かぼちゃで、元気に夏を乗り切りましょう。
用意するもの(概略)
  • 坊ちゃんかぼちゃ1個
  • ダシ300cc
  • 酒60cc
  • 三温糖大さじ1.5
  • みりん40cc
  • 塩小さじ1.5

一口メモ

●最初に鍋を火にかけるときはやや強めの火力で加熱します。沸騰してきたら手早く調味料を加え、調味料が全体に馴染んだらすぐに弱火に落として煮込んでいきますが、落としぶたの下が常にふつふつ入っている状態で煮込みます。火が弱すぎるとびちゃっと水っぽくなってしまいますので要注意。ただし火が強すぎると今度は水分が飛びすぎて焦げ付いてしまいますし、煮くずれる原因にも。かぼちゃにとって一番気持ちの良い状態はどんな感じかしら、と考えながら煮込むとうまく行きます。

作り方
  1. 坊ちゃんかぼちゃは1/4に切って種を取り、ヘタを落として食べやすい大きさに切る。
  2. 1のかぼちゃとダシ300ccを鍋に入れて火にかけ、沸騰してきたらアクをすくって酒60cc、三温糖大さじ1.5、みりん40ccを加え、さらに沸騰してきたら塩小さじ1.5を加えて鍋を揺するようにして全体をよく混ぜ、落としぶたをして10分ほど弱火で煮込む。
  3. かぼちゃにしっかり火が通っているのを確かめたあと、火を強め、時折鍋を揺すりながら2〜3分煮て残っている汁気を飛ばす。(ただし、煮くずれそうなら適当なところで切り上げること)
  4. 火を止めたらそのまま冷まし、味が染みるのを待つと美味しい。器に盛りつけて出来上がり。汁気が残っている場合はかぼちゃのみを盛りつけ、汁は捨てる。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●味付けには酒とみりんと塩の他に三温糖を使用。ふつうの上白糖を使用するときはもうちょっと甘味がきつくなりますので、加減をしてください。また砂糖の量はかぼちゃ自体の甘味にもよるので、最初は控え目に味付けし汁を煮切る前に一度味見をし、甘味が足りないようなら足してあげるといいでしょう。今回は夏場なので少し濃いめに味付けしましたが、もう少しさっぱりと味付けると、上品な仕上がりになりますので、お好みで仕上げてください。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
さん生さんちの台所TOPへ  今週のおもてなし料理を見る  料理ファイル一覧を見る