器:杉江保枝

FILE53

DATE:
2005.09.10

『茄子の揚げびたし』

●夏から秋にかけて美味しい茄子。しぎ焼きに味噌炒め、天ぷらetc。この季節、毎日の食卓に欠かせないと言っても過言ではない食材です。その茄子を、そうめんのおつゆを使って揚げびたしにしてみました。作り置き、または買い置きしてあるそうめんつゆに、揚げた茄子を浸すだけの簡単料理。実はこの方法、その昔、神楽坂の料理屋さんで教わったもの。そばつゆでも、うどんつゆでもなく、そうめんつゆというところがミソで、やや甘味があり、さっぱりしたつゆに、揚げた茄子がとてもよく合うのです。今回は庭で獲れたししとうとミョウガをプラス。茄子は、揚げるというよりはフライパンで油をしみこませて焼く感覚で、しぎ焼きのように手軽に作ります。朝食によし、酒のつまみによし。ぜひお試しください。

用意するもの(2人前程度概略)
  • 茄子2本
  • そうめんつゆ(市販のものでもよいが、できれば手作りのもの)150cc
  • ししとう3本
  • みょうが2個
  • ごま油大さじ3

一口メモ

●本来たっぷりの油で揚げた茄子を使いますが、手軽に作るにはこのように焼いても美味しく出来上がります。焼き上がった茄子は、余分な油を取ってから漬け込むと油っぽくなりません。夏の盛りには冷蔵庫でよく冷やすとまた格別。秋口はそのままいただいてももちろん結構です。茄子を焼くときは、皮から焼くと色が綺麗に仕上がります。皮をやや強めの火で炙り、油と色を定着させたあと、裏に返してやや火を弱め、あとはじっくり焼いていきます。なかなか火が通らないようなら、何度か裏表を返しながら焼くと良いでしょう。

作り方
  1. 茄子2個はへたを取り、建て半分に割って、皮に斜めに包丁目を入れる。
  2. ししとうはへたを取り、斜め二つに切る。
  3. みょうがは建て半分に割ってから芯を取り、千切りにして水にさらしておく。
  4. 中火にかけたフライパンにごま油大さじ3程度を敷き、茄子を皮の方から入れる。揚げると言うよりは、油をしみこませながら焼く感覚で。皮の方にある程度油がしみて焼けてきたら裏に返し、さらに焼く。油が足りないようなら、ここで少々全体に回しかけるとよい。裏に返したときにししとうも加え、共に焼いておく。
  5. 茄子に油がしみ、柔らかくなったら、一度ペーパータオルを敷いたバットに取って余分な油を取り、ボールに入れたそうめんつゆ150ccにししとうと共に漬け込む。
  6. そのままいただいても良いが、冷やしても良い。器にもりつけ、水を切ったみょうがを添えて出来上がり。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●そうめんつゆは市販のものでも構いませんが、できれば手作りで。手作りつゆについては「FILE47・豚ごま汁そうめん」を参考にしてみてください。また、めんつゆと呼ばれる万能つゆでもいいのですが、あまり味が濃かったり、甘味が強すぎたり、逆に醤油の味が立ちすぎていると美味しく出来上がりません。なるべくあさっりとした味のつゆをお選びになるようお勧めします。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
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