料理と器:杉江保枝

FILE162

DATE:
2007.10.12

『塩キャベツの柚子こしょう風味』

●はたしてこれを料理と呼んでいいのだろうか、という疑問はありますが、うまさにおいては手の込んだ料理に負けることはありません。何のことはない、ざく切りにしたキャベツを塩とごま油で軽く揉んだだけのもの。最後に柚子こしょうをまぶして風味を添えれば出来上がり、という何ともはや、スピーディーなひと品。ところがこれが、はっとひざを打ちたくなるほどの美味しさ。ごま油と少量の塩がキャベツ本来の甘味を引き立てて、しゃきしゃきといくらでも食べられるから不思議です。自家製柚子こしょうの香りと辛みもまた格別。焼き肉のサイドメニューとしても大活躍すること間違いなし。ただキャベツを生で食べるより、ほんの一手間がぐんと素材を美味しく生かしてくれます。ぜひぜひ一度お試しください。
用意するもの(概略)
  • キャベツ1/4個
  • 塩小さじ1
  • ごま油大さじ1〜2
  • 柚子こしょう小さじ1.5

一口メモ

●キャベツは葉と葉が重なっていますから、ざく切りにしてから全体をほぐして軽く流水で洗います。余分な水分はない方が美味しく仕上がりますので、調理の際は他の置かずにかかる前にキャベツを切って洗っておき、全てのおかずが出来上がってから、最後に塩とごま油で調理すると良いと思います。ごま油が手について鬱陶しいという方は、薄手のビニール袋をかぶせるという手もありますが、家庭料理は厳密な衛生管理を求められているわけではありませんので、できれば素手の方が、美味しくなるような気がするのは私だけでしょうか? なお手に付着した油は、食器洗いのスポンジを使って食器洗い洗剤を使って落とせばすぐに綺麗になります。

作り方
  1. キャベツ1/4は芯を取ってざく切りにする。葉と葉が重なっている部分は手でざっとほぐしてざるに入れ、流水で水洗いしたのち、水分を切っておく。
  2. 大ぶりのボウルに1のキャベツを入れ、塩小さじ1を全体に振り、ごま油大さじ1〜2をかけ回して手で軽く揉む。
  3. 2に柚子こしょう小さじ1.5を加えて全体にまぶして出来上がり。器に盛って卓に供する。

※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。

一口メモPart2

●塩及びごま油の分量はお好みで。キャベツ1/4個に対して塩小さじ1ですから、かなり控え目ですが、むらなく行き渡るように最初に全体に振りかけることが大切です。ごま油は大さじではからなくても、容器からさっとかけ回す程度でOK。あとは軽く揉んで全体に味を馴染ませ、柚子こしょうをまぶすだけです。柚子こしょうは、ねっとりしたタイプですと馴染みません。さらっとしたタイプをお選びください。もちろん自家製ならなお美味しく仕上がります。自家製柚子こしょうの作り方は、file106をご参照ください。今年は青柚子の季節はそろそろ終わりですが、七分ほど色のついたものが出回っていますので、そちらを使っても大丈夫です。ねっとりしたタイプしか手に入らない場合は、会えて全体にまぶさず、柚子こしょうを別皿に取ってキャベツをつけてお召し上がりを。また柚子こしょうのかわりに、七味などをまぶしてもいいでしょう。

※このレシピは『柳家さん生公式サイト・さん生さんちの台所』の中にある、「今週のおもてなし料理」のコーナーで紹介された料理を詳しく紹介したものです。無断転載などはかたくお断りいたします。ご意見、ご希望、ご質問などがございましたら、メールにてお知らせください。(調理とレシピ=杉江保枝)
さん生さんちの台所TOPへ  今週のおもてなし料理を見る  料理ファイル一覧を見る