料理と器・杉江保枝
サーモンと奈良漬け、というと何だか不思議な感じがしますが、これがなかなかの美味。もともと、サーモンはピクルス系と相性の良い食材。スモークサーモンにケッパーがつきもののように、酸味のある食材と合わせると美味しさが増します。奈良漬けにはさほど酸味は感じませんが、漬物ですから、酸、甘、鹹(しおからい)の三味がしっかり揃っており、もちろんサーモンとの相性もバッチリというわけです。そしてこの2つの食材を包み込むのはクリームチーズ。これがまたとない触媒となって見事なマリアージュを実現しています。上質なオードブルとしてもおすすめですし、日本酒や白ワインのおつまみとしても大活躍。あまりの美味しさにちょっとびっくりしてしまうかも。ぜひお試しを。
用意するもの(概略)
作り方
ポイント1
奈良漬けは瓜を使用しましたが、きゅうりでも美味しくできます。どちらでもお好みの方をお使いください。細切りにして、サーモンとうまく絡むようにするのが美味しく作るコツです。
ポイント2
クリームチーズだけではソースとしては固いので、生クリームも使用しています。また、クリームチーズには味がありますので、味付けには塩少々のみを使用。何となく物足りないと思ったら塩の分量を加減してみてください。
ポイント3
奈良漬けというと和風なイメージですが、この料理に限らず、案外洋風にも合うのが面白いところ。うちではまさにピクルスの代わりにタルタルソースに入れることがあります。ピクルスほど酸味がない代わりに仄かな甘味があり、旨味はピクルス以上。「奈良タルソース」と呼んで揚げ物などに使っています。こちらも機会があれば試してみてください。