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里芋の柚子味噌和え(file412)

料理と器・杉江保枝

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難易度:

上級者向け

調理時間:30分程度

使っている食材

  =野菜  =肉  =魚貝

  =果物  =その他

冬、里芋の美味しい季節です。ほっくりと炊きあがった里芋の美味しさは格別ですね。今回はこの里芋に、やはり冬ならではの香りをプラス。柚子味噌で和えた、やさしい一品をご紹介します。里芋をお味噌で和える場合、茹でたものを使用することが多いのですが、それではちょっと物足りない。そこで二番だしを使って下煮をし、旨味をたっぷりと吸ったお芋をお味噌で和える方法を取りました。ゆず味噌には一番だしを少々加えてコクを出し、お口の中でうまさがほろっとほどけるようなお味を実現。何度でも味わいたくなると同時に、いつまでも余韻を楽しみたくなる美味しさです。少々手間がかかりますが、一手間かけただけの醍醐味が味わえますよ。ぜひお試しくださいませ。

  用意するもの

  • 里芋 580g/li>
  • 里芋の下ごしらえ用の塩 適宜
  • 二番だし 230cc
  • 日本酒 20cc
  • みりん 30cc
  • 塩 小さじ1
  •  

  • 柚子 1/2個程度
  • 一番だし 小さじ1
  • みりん 小さじ2
  • 味噌 大さじ1〜1.5

  作り方  

  1. 里芋は皮を剥き、大きければ食べやすい大きさに切り分けたあと、できれば面取りをして丸みを帯びた形に整えておく。
  2. 1の里芋をボウルなどに入れて塩をふりかけ軽く揉み、熱湯をかけてぬめりを取ったあと、ザルにとって余分な水分を切る。
  3. 2の里芋を鍋に入れ、二番だし230ccを加えて強火にかけ、沸騰してきたら日本酒20ccとみりん30ccを加える。再び沸騰してきたところで塩小さじ1をさらに加え、やや火を落として強めの中火にし、落し蓋をして7〜8分煮る。竹串がすうーっと通るようになったら火から下ろし、そのままあら熱をとる。
  4. 柚子は1/2個程度の皮を使用。皮を本体に使用量の1/3程度を残して薄く剥ぎ取り、千切りにしたあと、すり鉢に入れる。最初はすりこ木で叩くようにして全体を潰し、ある程度潰れたところでペースト状になるまでする。
  5. 4の柚子に一番だし小さじ1とみりん小さじ2を加えてさらにすり混ぜ、最後に味噌を加えてよくすり混ぜて柚子味噌を作る。味噌の量はお好みで加減する。だいたい大さじ1〜1.5程度が目安。
  6. 煮上がった里芋を煮汁から引き上げ、5の柚子味噌に加えて全体を混ぜ合わせる。
  7. 器に盛りつけたあと、残っている柚子の皮をすりおろして全体にまぶせば出来上がり。

  ポイント1

里芋は強めの火でさっと煮上げます。根菜など固い野菜を煮る場合、どうしても弱火にしたくなりますが、これは実は煮崩れる原因の一つ。強めの火で、火が通るまで短時間で煮上げて、火を止めて冷ましながら味を煮含めます。今回の場合は最初は強火。日本酒、みりんを加えて一度煮切ったあと、塩味を加えて少し火を弱め、だいたい7〜8分程度(場合によっては5分ほどでも可)加熱し、竹串を刺してみて柔らかくなっていたら火を止めます。また、小さい里芋の場合はそのまま煮ても構いませんが、大きい場合は適当に切り分け、出来れば面取りをします。面取りをするのも、煮崩れないコツ。また、丸みを帯びた形に仕上げることで、お味噌との馴染みも良くなります。

  ポイント2

柚子味噌には柚子の皮を使用。すりおろしても構いませんが、千切りにしてからすり鉢ですりつぶした方が無駄が出ないように感じます。お味噌は普通の赤味噌を使っていますが、西京味噌など白味噌を使うとさらに上品に仕上がるでしょう。お味噌は製品によって塩分もお味も違いますので、量はお好みで加減してみてください。甘みが足りないようなら少し加えてもいいでしょう。なお、今回は柚子味噌の甘みにみりんを使用していますが、みりんによってはアルコール分が残っているものもあり、アルコールに耐性のない方には向かないかもしれません。その場合は、みりんを一度沸騰させて煮切ってアルコールを飛ばすか、砂糖を使用してください。

  ポイント3

今回のお料理では、一番だしと二番だしを使い分けていますが、ご家庭では二番だしを使うことが多いかもしれません。一番だしがない場合は、柚子味噌に使うおだしも二番だしで構いません。また、ほんの少量ですから柚子味噌にはだしは使わなくても構いません。ただ、だしがちょっとだけ加わることで、旨味がプラスされることも事実。何か味が足りないと感じるのはだしが入ってるかいないかの違いかもしれません。一度試してみて、違いを感じるのもお料理が上手になるコツの一つです。

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