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柚子練り味噌のふろふき大根(file414)

料理と器・杉江保枝

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難易度:

上級者向け

使っている食材

  =野菜  =肉  =魚貝

  =果物  =その他

少しずつ春が近づいてきているとは言え、まだまだ寒い日が続きます。もうちょっとの辛抱で暖かくなると思えば、少しだけ気持ちも軽くなるように思えます。春を待ち焦がれる気分が強まるこの季節ですが、冬の名残を味わうのもまた一興。今回ご紹介するのは冬の定番、ふろふき大根。ずいぶん以前にゴマを使った練り味噌のふろふきをご紹介していますが(http://www.3lives.net/dishfile/file011.html)、今回はちょっぴり春の味わいを求めて甘酸っぱい柚子練り味噌をご紹介。また、前々回の『里芋の柚子味噌和え』では柚子の皮を使ったお味噌。今回は柚子の絞り汁を使った練り味噌です。柚子の絞り汁は、この季節の生の柚子からはあまり量が絞れません。そこで秋口に柚子こしょうを作るときに絞っておいたものを使っています。普通のご家庭では、瓶詰めのものが市販されていますので、そちらをお使いになると良いかと思います。
ふろふき大根はもちろんなのですが、この柚子練り味噌が格別。ご飯のお供としても大活躍するほか、何と言ってもお酒のつまみにぴったり。日本酒も進みますし、甘酸っぱさが焼酎にもとても良く合います。今年はこれが最後のふろふきかも、なんてことを思いつつ、往く冬を惜しみ、来る春を待ち焦がれつつ味わいたい一品です。

  用意するもの(4〜5人前概略)

  • 大根 1本/li>
  • 米のとぎ汁 適宜
  • 出し昆布 10センチ程度
  • 味噌(赤味噌) 100g
  • 一番だし 60cc
  • 三温糖 大さじ1
  • 柚子の絞り汁 大さじ1.5
  • みりん 大さじ1
  • 柚子の皮 適宜

  作り方  

  1. 大根は上と下の細くなっている部分を除き、6〜7センチくらいの幅に切る(4〜5等分)。皮を剥いて面取りし、中央に隠し包丁を入れておく。
  2. 1の大根を鍋に入れ、米のとぎ汁をひたひたに加えて火にかける。沸騰してきたら中火に落とし、1時間ほど茹でる。竹串がすっと刺さるほど柔らかくなるまで茹でる。
  3. 茹で上がった大根はやわらかな水流で丁寧にアクを洗い流す。
  4. 土鍋に出し昆布を敷き、3の大根を上に並べ、ひたひたになるまで水を加え、落し蓋をして中火にかける。沸騰してきたら弱火に落とし、1時間ほど加熱する。
  5. 柚子練り味噌を作る。小鍋に味噌100gと一番だし60cc、三温糖大さじ1を入れて弱火に欠ける。ぐつぐつと煮立ってくるまで、へらで練りながら加熱する。
  6. 味噌が煮立ってきたら、柚子の絞り汁大さじ1.5を加えさらに加熱。鍋底にへらを当てて、底が見える程度まで練り、最後にみりん大さじ1を加えてさらに一煮立ちさせれば出来上がり。
  7. ふろふき大根を器に盛り付け、練り味噌をかけ、柚子の皮をあしらえば出来上がり。

  ポイント1

ふろふきに限らず、大根を煮物に用いる場合は下茹でが肝心です。ただ茹でれば良いというものではなく、竹串がすっと通るまでしっかりと茹でることが大切。ここでしっかり茹でておくと、味の染みも良くなり、柔らかくて美味しい煮物に仕上がります。米のとぎ汁がない場合は、米ぬかをほんの少量加えても可。また、白米数粒と共に茹でても構いません。

  ポイント2

柚子の絞り汁を使用。大さじ1.5と、結構多めですので、市販の瓶詰め商品をお使いになることをおすすめします。また、今回の練り味噌の調味料は、分量やや控えめ。もう少し甘くしたい場合は砂糖を、もう少しパンチの有る味に仕上げたいときは柚子の絞り汁を多めにします。お好みで上手に調節しましょう。なお柚子の絞り汁は、お酢とは違って香りが命ですので、仕上げに近い時点で投入します。

  ポイント3

ふろふき大根は大根だけを取り出して味噌をかけていただきます。残った汁がもったいない、という方は、お味噌汁への転用がおすすめ。うちではふろふきの翌日はこの汁を使って大根のお味噌汁を作ります。また、魚の煮物にも最適。鯛のあら煮や、ぶり大根などに使えます。昆布出汁がバッチリでいています。捨ててしまうのはもったいないので、ぜひご活用を!

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