料理と器・杉江保枝
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今週は魚のすり身を使った上品なお吸い物を紹介します。すり身というと敷居が高い感じがしますが、今回使用したのは『もみもみすり身』という便利な商品。富山の上久という会社が製造販売しているもので、袋入りの冷凍食品です。流水で解凍したあと、袋の上から手でもみほぐすので『もみもみすり身』というわけ。自家製のさつま揚げやつみれ汁、魚ハンバーグなどを作るのにとても便利です。今年のお正月は、このすり身を昆布で巻いて、昆布巻きかまぼこを作りました。さつま揚げやハンバーグなどの場合は、袋から出して材料を混ぜ合わせて作りますが、実はこの『もみもみすり身』、何が便利と言って、袋から直接汁の中に絞り込める点。その利点を利用して、紐状に絞って茹でたすり身を、お吸い物に仕立てたのが今回の料理です。たっぷりと入れたネギのしゃきしゃき感がまたたまらないひと品。ぜひ試してみてください。
用意するもの(3〜4人前・概略)
もみもみすり身(昆布だし入り)1袋
昆布 5〜6センチ
水 700cc
ネギ 7〜8センチ
柚子の皮と針生姜適宜
塩 小さじ1/2
醤油 小さじ1/2
作り方
ポイント1
魚のすり身を使ったお吸い物は、昆布だしで作ります。かつおだしを使うと、すり身の成分とケンカするのか、生臭くなります。味は、塩と醤油を使用していますが、淡口醤油を使ってもいいでしょう。砂糖やみりんなどの甘味は一切入れません。薄く上品に仕立てて、椀種のすり身の味を引き立てます。ネギはたっぷりあしらった方が美味。しゃきしゃきした歯触りがまた旨さを誘います。今回はあしらいに生姜と柚子を使用しましたが、三つ葉などを使ってもまた美味しく仕上がります。
ポイント2
もみもみすり身を、今回は紐状に絞り入れていますが、つみれ状に団子にしても構いません。また、一度熱湯に通してから、吸い物に仕立てていますが、直接ダシに入れてしまってもいいでしょう。ただし、一度熱湯にくぐらせてから使用した方が、仕上がりが透明できれいです。もみもみすり身には薄い味がついています。昆布だしも入っています。普通に魚のすり身を使用するときは、あらかじめ塩少々で味付けしてから調理した方が、臭みもなく、うま味も引き出されます。
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