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豚バラ肉の酒蒸し・ネギソース添え(file302)

料理と器・杉江保枝

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暑い日が続くと、スタミナ切れが心配になります。そんなとき頼もしい味方になってくれるのは、ビタミンBが豊富な豚肉。今回はその部位の中でも最も味わい深いバラ肉を酒蒸しにしてみました。作り方は鶏の酒蒸しとほぼ同じ。ただし臭いを消すために、ネギと生姜を載せて蒸してあります。調理時間が「半日」になっているのは、冷蔵庫で寝かせるため。作ってすぐに食べられないことはありませんが、冷たく冷やすことで舌触りが良くなり、何よりも脂分がほどよく落ち着いて、美味しくなるのです。食べた感じは高級なハムに近い味わい。さらに今回は、甘酸っぱいネギソースを添えて料理をグレードアップ。薬味として、きゅうり、白髪ネギ、針生姜、大葉も添えてありますが、これを肉に載せ、ネギソースをかけて食べると、「ああ、生きていていて良かった」と思わず唸りたくなる美味しさです。やや手間がかかりますが、それだけの価値あり。皆さんもぜひこの料理で夏を乗り切ってください。

 

用意するもの(概略)

豚バラ肉かたまり 300g程度

塩 小さじ1

胡椒少々

ネギ 1本

生姜 適宜

大葉 適宜

きゅうり 1本

酒(酒蒸し用) 1カップ強

酒(ソース用) 160cc

ニンニク 1片

しょう油 大さじ3

砂糖 小さじ1

酢 大さじ1

ごま油 少々

ラー油 少々

鷹の爪(輪切り) 少々

 

作り方

  1. 豚バラ肉は表面に塩小さじ1と胡椒少々をまんべんなくすり込み、4〜5分おく。
  2. フタをして電子レンジにかけられる耐熱容器に1の豚肉を入れ、酒1カップ強を注ぎ、ネギの青い部分と生姜のスライス4〜5枚を載せてフタをし、電子レンジ(700W)で8分30秒ほど加熱。電子レンジから取り出したら、フタをしたまま冷めるまで自然放置。肉がすっかり冷めたところで、容器から取り出し、アルミホイルに包んで冷蔵庫で数時間冷やす。
  3. ネギソースを作る。酒蒸し用に青い部分を落としたネギの、下10センチほどは白髪ネギ用に取り置き、残りはみじん切りに。ニンニクもみじん切りにしておく。
  4. 鍋を火にかけ、ごま油少々を引いてニンニクと鷹の爪を炒め、続いてみじん切りにしたネギの半量を炒める。
  5. ネギが透き通ってきたら、酒160ccを入れ、沸騰させて一度アルコール分を煮切ってから、砂糖小さじ1,しょう油大さじ2、酢大さじ1を入れて味付けし、仕上げにラー油少々を加えて火を止め、自然放置して冷ます。
  6. ソースが冷めたら、残っていたネギのみじん切りを加えてよく混ぜ合わせ、こちらも冷蔵庫で冷やしておく。
  7. きゅうりは千切り、白髪ネギ用に取り分けたネギは白髪ネギにして水にさらし、生姜と大葉も千切りにして水にさらしておく。
  8. 冷えた肉を薄切りにして器に盛りつけ、7の薬味を(水にさらしておいたものはキッチンペーパーなどで良く水分を切り)添える。
  9. 別の器に6のネギソースを入れて、8と共に食卓に供する。

 

ポイント1

豚の酒蒸しには耐熱容器を使用します。出来ればフタの出来るものを使ってください。ラップをフタの代用にしても良いのですが、加熱時間が8分強と長いので、ラップが破裂する恐れがあります。パイレックスなどのガラス容器を使うと良いでしょう。

 

ポイント2

酒蒸しにする際にはネギと生姜のスライスを載せますが、ネギは手でちょっとひねるようにつぶしてから載せると、香りが良くつきます。蒸し終わったら冷めるまでフタをしたまま放置。その後豚肉のみを取り出して冷蔵庫で冷やします。残った汁は美味しいのですが、豚の脂が溶け出していますから、コレステロール値の気になる方には大敵。ダイエット中の方は迷わず捨ててください。気にしない、という方は、ラーメンつゆなどに使用すると美味しいですよ。

 

ポイント3

ネギはまるまる1本を使用します。上の方の青く固い部分は酒蒸しの香りづけに。残りはソース用のみじん切りと、白髪ネギにします。ソース用にみじん切りにしたネギは、半分ずつ分けておきます。まだ青さが残り辛みの強い上の方を炒め用に、白い部分が多い下の方を仕上げに使用してください。2回に分けて入れるのは、最初に炒めた方はどうしても歯ごたえがなくなってしまうから。仕上げに入れたネギは歯ごたえが残るので、食べたときにうま味が増します。味付けは砂糖としょう油、お酢でやや甘酸っぱく。最後の最後にラー油を加えて、味を引き締めます。

 

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