料理と器・杉江保枝
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暑い日が続くと、スタミナ切れが心配になります。そんなとき頼もしい味方になってくれるのは、ビタミンBが豊富な豚肉。今回はその部位の中でも最も味わい深いバラ肉を酒蒸しにしてみました。作り方は鶏の酒蒸しとほぼ同じ。ただし臭いを消すために、ネギと生姜を載せて蒸してあります。調理時間が「半日」になっているのは、冷蔵庫で寝かせるため。作ってすぐに食べられないことはありませんが、冷たく冷やすことで舌触りが良くなり、何よりも脂分がほどよく落ち着いて、美味しくなるのです。食べた感じは高級なハムに近い味わい。さらに今回は、甘酸っぱいネギソースを添えて料理をグレードアップ。薬味として、きゅうり、白髪ネギ、針生姜、大葉も添えてありますが、これを肉に載せ、ネギソースをかけて食べると、「ああ、生きていていて良かった」と思わず唸りたくなる美味しさです。やや手間がかかりますが、それだけの価値あり。皆さんもぜひこの料理で夏を乗り切ってください。
用意するもの(概略)
豚バラ肉かたまり 300g程度
塩 小さじ1
胡椒少々
ネギ 1本
生姜 適宜
大葉 適宜
きゅうり 1本
酒(酒蒸し用) 1カップ強
酒(ソース用) 160cc
ニンニク 1片
しょう油 大さじ3
砂糖 小さじ1
酢 大さじ1
ごま油 少々
ラー油 少々
鷹の爪(輪切り) 少々
作り方
ポイント1
豚の酒蒸しには耐熱容器を使用します。出来ればフタの出来るものを使ってください。ラップをフタの代用にしても良いのですが、加熱時間が8分強と長いので、ラップが破裂する恐れがあります。パイレックスなどのガラス容器を使うと良いでしょう。
ポイント2
酒蒸しにする際にはネギと生姜のスライスを載せますが、ネギは手でちょっとひねるようにつぶしてから載せると、香りが良くつきます。蒸し終わったら冷めるまでフタをしたまま放置。その後豚肉のみを取り出して冷蔵庫で冷やします。残った汁は美味しいのですが、豚の脂が溶け出していますから、コレステロール値の気になる方には大敵。ダイエット中の方は迷わず捨ててください。気にしない、という方は、ラーメンつゆなどに使用すると美味しいですよ。
ポイント3
ネギはまるまる1本を使用します。上の方の青く固い部分は酒蒸しの香りづけに。残りはソース用のみじん切りと、白髪ネギにします。ソース用にみじん切りにしたネギは、半分ずつ分けておきます。まだ青さが残り辛みの強い上の方を炒め用に、白い部分が多い下の方を仕上げに使用してください。2回に分けて入れるのは、最初に炒めた方はどうしても歯ごたえがなくなってしまうから。仕上げに入れたネギは歯ごたえが残るので、食べたときにうま味が増します。味付けは砂糖としょう油、お酢でやや甘酸っぱく。最後の最後にラー油を加えて、味を引き締めます。
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