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豚バラしそ巻き(file306)

料理と器・杉江保枝

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カロチンやカリウムが豊富な大葉(しそ)は、ビタミンBの宝庫である豚肉とはとても相性の良い組み合わせです。お互いがお互いの成分を補い合って、身体に栄養を与えてくれます。そのしそと豚肉を使ったのがこの料理。豚肉の中でも、うま味が一番多いとされるバラ肉のスライスでしそを巻き込み、油で焼き色をつけたあと、タレで煮込んで味を染ませます。手順が多いのでちょっと面倒ですが、疲れているときや、暑さに参っているときなどには特におすすめの料理。お子様にも好まれる味ですし、ちょっと濃いめに味付ければお弁当にも持ってこい。一度焼いてから煮込むので、油が適度に落ちており、しつこさは感じません。食べると豚のうま味としその香りが口中に広がり、甘辛いタレが食欲をそそります。この夏、ぜひお試しください。

 

用意するもの(概略)

豚バラスライス 300〜400g

大葉 10枚程度

塩・胡椒 少々

小麦粉 適宜

サラダオイル 適宜

だし汁 150cc

日本酒 60cc

みりん 40cc

しょう油 40cc

水溶き片栗粉 小さじ1/2程度

 

作り方

  1. 大葉は洗って、しんなりしているようなら水にさらしておく。
  2. 豚バラスライスは、幅が狭いようなら2枚をひと組、幅が広いようなら1〜1.5枚をひと組にして使用。10センチ程度の長さに切り分け、段々に重ねるようにして大葉の大きさに合わせた四角形を作り、その上に大葉を置き、下からくるくるっと巻き込んで、形が崩れないように爪楊枝2本程度で端を止めておく。大葉の枚数分、同じ作業をする。
  3. 2に軽く塩・胡椒をしたあと、薄く小麦粉をまぶす。
  4. フライパンを火に掛け、温まってきたらサラダオイルを引き、鍋全体に油を十分に馴染ませてから、中火で3の豚肉を爪楊枝で止めたところから焼く。
  5. きれいに焼き色がついたら裏に返す。全体に焼き色がつくように、ときどき焼き面を変えながら焼き上げ、キッチンペーパーを敷いたバッドなどに置いて余分な油を落としておく。
  6. 鍋にだし汁150cc、酒60cc、みりん40cc、しょう油40ccを入れて火に掛け、沸騰してきたら5の肉を入れクッキングペーパーなどで軽く落としぶたをして、やや弱めの火で4〜5分煮る。
  7. 一度火を止め、あら熱を取ったら肉だけを取り出し、爪楊枝を外して食べやすい大きさに切り分け、器に盛りつける。
  8. 残った汁を再度火に掛け、少量(小さじ1/2程度)の水溶き片栗粉でとろみをつけ、7の肉全体に掛ければ出来上がり。

 

ポイント1

豚バラスライスは、商品によっては幅が狭い場合があります。長さも幅も大葉に合わせるように考えながら切り分け、一枚一枚、少しずつ重ね合わせるようにして四角形を作り、大葉を巻き込みます。端は爪楊枝(1〜2本)で軽く押さえてください。少々の塩・胡椒で下味をつけたあと、小麦粉をまぶします。まぶすときに掌で握るようにして形を整えると、崩れにくくなります。これを油を引いたフライパンで焼いていきます。まず爪楊枝のついている面から焼きます。何はともあれこちらを押さえれば、まず形が崩れることはありません。それから全体にきれいな焼き色がつくようにじっくりと焼き上げます。

 

ポイント2

焼き上げたしそ巻き肉は、そのままでも食べられます。ポン酢などにつけるとより一層美味しくなります。そのまま食べる場合は、塩・胡椒はやや多めにしてください。また、そのまま食べるなら、焼き上がりには注意が必要。夏場は食中毒の恐れもありますから、肉にはしっかり火を通しましょう。タレで煮込む場合は、さほど気を遣う必要はありません。煮込んだものをそのまま盛りつけてもかまいませんが、ここでいったん取り出して爪楊枝を外し、小さく切り分けておくと食べやすくなります。また、タレにとろみをつけると絡みが良くなります。お弁当などに入れる場合は、とろみをつけたタレに再度肉を戻して、全体を馴染ませるといいでしょう。

 

ポイント3

タレの味付けは甘辛で、やや濃いめ。特に暑さの厳しいときは、濃いめの味付けが美味しく感じます。夏バテ気味のときも同様です。ただ、エアコンがガンガンに効いた部屋などでは、もう少し調味料を控え目にしたものを供するようにします。部屋の気温やその日の体調に合わせて、味を調節するようにしてください。

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