料理と器・杉江保枝

最近のレトルトの流行りといえば、素材に混ぜてハイ出来上がり、というもの。炒めた茄子にレトルトソースを混ぜたり、茹でた野菜に混ぜたり、お手軽だけど、ちょっと一手間かかってますよ、という点が好評の理由でしょうか。でも、どうせ一手間かけるなら、ソースもちゃんと手作りしましょう。それほど面倒くさくはありませんし、たくさん作って冷凍しておけば、レトルト同様、手軽にひと品作ることができます。今回は蒸したキャベツともやしに、中華風の豚そぼろあんをかけた料理をご提案。食べる際には、全体をよく混ぜていただきます。このあん、野菜ばかりでなく麺との相性もバッチリ。うどんときゅうりを合わせてじゃじゃ麺風に仕上げたり、ラーメンに入れたりするのもおすすめです。ぜひ試してみてください。
用意するもの(概略)
キャベツ 3〜4枚
もやし 1/2袋
塩 ほんの少々
タマネギ 1/2個
ニンニク 1片
豚挽肉 100g
ごま油 適宜
ダシ汁 60cc(または水60ccに顆粒のチキンスープ適宜)
砂糖 小さじ1
しょう油 大さじ2.5
豆板醤 小さじ1
水溶き片栗粉 適宜
作り方
- タマネギとニンニクはみじん切りにしておく。
- もやしはできればひげ根を取ってざっと水をくぐらせておく。キャベツもざく切りにしてざっと水をくぐらせる。これらの野菜を深めの容器に入れ、塩ほんの少々を全体にふりかけ、ラップまたはフタをして、蒸す準備を整えておく。
- しょう油大さじ2.5と豆板醤小さじ1は、予め合わせておく。
- フライパンを火にかけ、温まってきたらごま油少々を引き、ニンニク、タマネギの順に炒める。タマネギが透き通ってきたら、豚挽肉100gを加え、さらに炒める。
- 豚肉に火が通ってきたら、砂糖小さじ1を加えて全体を混ぜ合わせたあと、ダシ60cc(または水60ccに顆粒のチキンスープ適宜)を入れる。
- フライパンの火を弱め、沸騰してくる間に2で準備を整えた野菜を蒸す。電子レンジ600wで約3分加熱して取り出し、あんができあがるまでそのままにしておく。
- フライパンの火を再び強め、3で合わせておいた調味料を加える。再び煮立ってきたら、全体を良く混ぜ合わせ、水溶き片栗粉でとろみをつける。
- 蒸し上がった野菜のラップ、またはふたを取り、7のあんをかければ出来上がり。
ポイント1
野菜は洗って、その水分を利用して電子レンジで蒸し上げます。塩をほんの少々かけるのは、野菜自体が持っている水分を同時に引き出すのと、うま味を引き出すためです。最近のレシピを見ると。市販の調味料頼みの味付けが多く、どうかすると下味を全くつけずに調理しています。手早さを重視するのと、減塩流行の世相を反映しているのでしょうが、塩をないがしろにした料理は美味しくないはず。また、塩をきちんと使いこなせて初めて料理上手と言えるのだと私は思っています。ですから、ほんとうに料理を美味しく作りたいのなら、軽く下味をつけるとか、素材のうま味を引き出すために塩を使うといった方法を、きちんと覚えるべきです。ほんの小さなことなのですが、こうした心遣いが味を決めるのだと思います。
ポイント2
初心者の方は、あんを作るのがちょっと一苦労でしょうか。火加減はあまり強すぎると焦げるし、水分が蒸発してしまってうまくできません。やや強めの中火程度で調理しましょう。火の前を離れるとき(野菜を蒸すとき)は、思い切って火加減を弱めます。炒めるときは強火の方が美味しくなりますが、既に炒め上がっていて、水分を加えている段階ですから、弱火にしてしまっても大丈夫。むしろ強火のままだと水分が蒸発してしまいます。そのあと、合わせ調味料を加えて、水溶き片栗粉でとろみをつけます。片栗粉は小さじ1/2〜1程度でしょうか。同量の水でときます。加えるときは一遍にではなく、少しずつ、按配を見ながら加えますが、このとき、全体を良くかき混ぜながら加えるのがコツ。火もやや弱めに。むらなくとろみがついたら火を少し強くして、粉臭さが残らないように沸騰させてから火から下ろします。
※調味料の分量は、お使いの製品によって塩分や甘みに相当違いがありますので、ご家庭でお使いのものに合わせて調節してください。表示してある分量はあくまでも目安です。
なお、通常このレシピで使用している調味料は次の通りです。
- [醤油(file291まで)] 和歌山県 湯浅 角長 手づくり醤油
- [醤油(file292以降)] 埼玉県 坂戸市 弓削多醤油 木桶仕込しょうゆ
- [みりん] 愛知県 九重味醂株式会社 本みりん九重櫻
- [塩] オーストラリア産オーガニック岩塩 500年前の塩
- [トマトケチャップ] 高知県 株式会社ケンショー(ソース工房)のトマトケチャップ
- [ごま油] 東京都 中落合 小野田製油所 玉締めごま油一番しぼり
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