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蒸しキャベツのきのこあんかけ(file322)

料理と器・杉江保枝

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蒸し野菜料理も最近はすっかり定番になっています。ヘルシーさが何と言っても人気の秘密なのでしょうが、ソースや食べ方にはもう少し工夫があってもいいのではないかと思います。世の中では、「素材の味そのまま」と称して、味付けしない食べ方が横行していますが、「素材が持つ美味しさ」を引き出すためには、本来調味料は不可欠なはず。さまざまな味が混ざり合って、その中からすっきりと素材の味が立ったときに、初めて「素材の味」という言葉が生きてくるのだと思います。というわけで今回は、キャベツ本来の旨さをきのこあんで引き出そうという料理。キャベツはまさに素材そのままを電子レンジで蒸して使用。そこにきのことタマネギを使ったあんをかけていただきます。あんとキャベツがからんだときに、初めて口中に広がるキャベツ本来の甘味が、ちょっとうま味を再発見したような気分にさせてくれます。あんには顆粒のブイヨンを使用しており、それほど難しい調理でもありません。ぜひおためしを。

 

用意するもの(概略)

キャベツ 4〜5枚

椎茸 4枚

しめじ 50g

タマネギ 1/2個

水 250cc

ごま油 少々

顆粒ブイヨン 5g

片栗粉 小さじ2(同量の水でとく)

塩 小さじ1/2

胡椒 少々

 

作り方

  1. キャベツは洗って食べやすい大きさに切っておく。芯の部分は薄切りにする。
  2. タマネギはやや粗めのみじん切り。きのこ類も荒く刻んでおく。
  3. 鍋を火にかけ、温まってきたらごま油少々を引き、まずタマネギを炒める。
  4. タマネギは透き通ってきたらきのこ類を入れてさらにざっと炒め、水250cと顆粒ブイヨン5gを加えて沸騰させる。
  5. 鍋が沸騰してきたら火を弱め、全体に味が馴染むまで、5〜6分煮込む。
  6. 1のキャベツを器に盛りつけ、電子レンジ用のフタかラップをして、電子レンジで加熱する。700Wで3分(600Wなら3分半程度)が目安。
  7. 5のスープの味を、塩小さじ1/2程度と胡椒少々で調える。キャベツにかけて状態を考えて、少し濃いめの味付けにすること。味が調ったらとろみをつける。片栗粉は小さじ2程度。同量の水でといて使用する。スープが煮立っている状態で少しずつ水溶き片栗粉を加え、やや強めのとろみをつけて片栗粉の粉臭さがなくなるまで加熱し(ふつふつ言う程度)、火から下ろす。
  8. 6で加熱したキャベツに、7のあんをかければ出来上がり。

 

ポイント1

キャベツは水洗いして、その水分を生かして蒸します。時間は700Wで3分程度。早めに加熱してしまった場合は、あんをかけるまでフタまたはラップは取らずにおきます。

 

ポイント2

キャベツをうまくからめるために、あんに入れる具材は粗みじんにします。具材が大きすぎるとキャベツの葉とからみにくくなるためです。今回は椎茸としめじを使いましたが、エリンギやえのきでも美味しく出来ます。その日のあり合わせきのこをお使いになればいいと思います。きのこの味を引き出すために、ブイヨンを加えてから5〜6分煮込むことも大切。とろみをつける前に塩と胡椒で味を調えますが、キャベツと合わせることを考えて、やや濃いめの味付けにした方が美味しく仕上がります。

 

ポイント3

片栗粉の分量の目安は小さじ2。ただし、スープの煮込み具合で水分が飛んでしまう場合があり、そうなるとこの分量だとちょっと多めかも。とろみの状態を見ながら少しずつ加えていくようにしましょう。とろみはやや強めに。片栗粉を入れてすぐに火を止めてしまうか違いますが、粉臭さが残ると美味しくありません。必ず一度ふつふつと沸騰させてから火を止めてください。

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