ツナまん(file340)

料理と器・杉江保枝

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東北から関東における震災の影響で、先週は更新をお休みさせていただきました。流通もなかなか回復せず、繰り返される停電の影響も大きく、なかなか思うようにお料理できない方も少なくないかと思います。被災地の方のご苦労を思うと、ごちそうばかり食べてもいられない、という気分になりますが、こんなときこそ、元気な私たちは、より元気になって復興のお手伝いをしなければなりません。でも色々と不自由はあり、特に電力不足は深刻。テレビの料理番組などでも軒並み節電料理が紹介されていますが、良く考えてみると、私のレシピってほとんど電気を使っていないんですよね。鴨のローストさえフライパンとガスで作っております。なので今更節電というのもおかしなものですが、やはりあまり電気を使わない料理を考えてみました。

 

食材は、生物が手に入りにくい場合を考えてツナ缶を使用。また、お米も入手しにくいようですので、お腹をふくらませるために小麦粉を使っています。肉まんの肉あんの代わりにツナを入れたものですが、通常包子の生地はイースト菌で発酵させるところ、ベーキングパウダーでふくらませることで簡略化してあります。見た目はあまりキレイではありませんが、材料を切る、混ぜる、こねるなど、料理の醍醐味がいっぱい詰まっていますので、肩の力を抜いて、楽しんで作っていただきたい一品です。もちろん、味も抜群。肉まんよりカロリーが低いのもうれしいところ。辛子醤油をつけてお召し上がり下さい。

 

用意するもの(6個分 概略)

ツナ缶(イナバのライトツナ、ノンオイルタイプ)

小1缶(80g)

キャベツ 約100g弱

玉ねぎ 1/2個

塩 適宜

こしょう 適宜

ごま油 小さじ1(なくても可)

薄力粉 200g

ベーキングパウダー 小さじ2

砂糖 小さじ2

塩 小さじ1/2

打粉(薄力粉) 適宜

水 100cc

 

作り方

  1. キャベツは荒く刻んで塩小さじ1/2程度をふりかけ、よくもんでおく。
  2. 玉ねぎはみじん切りにする。
  3. ボウルにツナ缶を入れ、2の玉ねぎと混ぜあわせた後、1のキャベツを良く絞って加え、全体を混ぜ合わせる。塩小さじ1/2と胡椒で軽く味付け。お好みでごま油小さじ1を加えてさらに混ぜておく。
  4. 薄力粉200gとベーキングパウダー小さじ2は合わせて古いにかける。
  5. 4に砂糖小さじ2,塩小さじ1/2を加え、軽く混ぜあわせた後、水100ccを少しずつ加え、最初は箸かへらで全体に水分が行き渡るように混ぜ、ある程度まとまってきたら、あまり強い力は加えずに手のひらで全体をまとめる。
  6. 5の生地を6等分して丸める。
  7. 台に打粉を振り、6等分した生地を一つずつ延ばして具を入れて成形する。生地はまず手のひらで丸くつぶし、綿棒を使って9〜10センチ直径程度の円に伸ばし、橋の部分を指先で押さえて薄くする。左手に生地を広げ、真ん中に3の具を載せ、ひだを寄せるように成形する。
  8. 蒸し器にクッキングシートを敷き、成形したツナまんを並べ、強火にかける。蓋をして、沸騰してきたらやや火を弱め、15分ほど蒸せば出来上がり。辛子醤油と共に卓に供する。

 

ポイント1

包子の成形はなかなか難しいものです。私の作品も写真の如し。でも味は同じですから、あまり神経質にならないほうがいいでしょう。成形の仕方は、ビデオなどでもたくさん公開されていますので、興味のある方は検索してみてください。「包子 包み方」でいくつか例が出てきます。生地は、イースト菌で発酵させていない分、伸びがよくありません。それもまた見た目の出来が悪い理由の一つ。でも、実際に食べてみるとわかりますが、市販の肉まんよりしっとり出来上がっていて、これはこれで美味。なかなかのものだと思います。

 

ポイント2

包子に包むあんはなるべく水分が少ないほうが望ましいので、キャベツは塩でもんでから使用します。とは言え、肉あんと違ってどうしても水っぽく、またまとまりが悪いのも事実。気になる方は、野菜をの量を減らしてツナを多くしてください。ツナだけでも構いません。レシピではごま油を加えていますが、これは風味づけ。油分が気になる方は、加えなくても結構です。

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