豚味噌(file350)

料理と器・杉江保枝

file350.gif

 

沖縄料理店の人気定番料理の一つ、豚味噌。暑い季節には特に美味しく感じます。甘味のたっぷり効いたやや濃いめの味は、ご飯のおかずとしてはもちろんですが、焼酎や泡盛との相性も抜群。ついついお酒も進んでしまいます。市販の豚味噌の中には、肉の量の少ないものもありますが、今回はバラ肉をどっさり使って贅沢に仕上げました。ちょっと俗っぽい味にしたかったので、味付けには砂糖を使用。ただし上白糖ではなく、漂白されていない茶色い砂糖を使っています。その方がいやらしい甘味が立たず、またコクも出るようです。しょうがとニンニクの香りも食欲をそそるひと品。日持ちするので多めに作って、常備菜にしておくと便利ですよ。

 

用意するもの(概略)

豚バラ肉 250g

下味用 塩 小さじ1

下味用 日本酒 小さじ2

味噌(赤味噌) 500g

だし汁 100cc

日本酒 60cc

砂糖 大さじ4

しょうが 20g

ニンニク 5片

みりん 大さじ1

 

作り方

  1. 豚バラ肉は3ミリ程度の厚さに薄切りにしたあと、脂肪の筋に直角になるよう包丁を入れて細切りにする。
  2. 1の豚バラ肉をボウルに入れ、塩小さじ1と日本酒小さじ2をふりかけ、手で良く揉み込んで5分以上おく。
  3. 鍋にたっぷりの水を入れて火にかけ、沸騰したら2の豚肉を茹でる。一気に鍋に入れて全体に火が通ったら、穴じゃくしなどを使ってすくい上げ、キッチンペーパーを敷いたバットに広げてあら熱を取っておく。
  4. しょうがはみじん切り。ニンニクはすり下ろしておく。
  5. 鍋に味噌500gとだし汁100cc、日本酒60ccを入れて火にかけ、ふつふつとしてきたら少し火を弱め、木べらなどを使って全体を良く混ぜ合わせる。さらに砂糖大さじ4を加えて全体を練り合わせ、照りが出てきたら3で茹でた豚肉、4のしょうが、ニンニクを加えてさらに練りながら煮込み、味が馴染んできたところで、みりん大さじ1を加えてざっと混ぜ合わせ、再度ふつふつ行ってきたところで火から下ろして出来上がり。

 

ポイント1

豚バラ肉はまず薄切りにしたあと、細切りにします。横に脂肪の線が走るように切ります。脂肪に沿って切ってしまうと、脂肪と赤身が分断されてしまうので要注意。豚のうま味は脂肪にあり、この脂肪と赤身がほどよく混ざった状態であることが大切です。脂分が多いので、下ゆでします。茹でる前に塩とお酒をよく揉み込んでおくと、とても柔らかく仕上がります。味噌に入れたあとも短時間で煮上がり、舌の上でとろけるほどの味わいになります。なお、ゆで汁は脂を含んでいますが、同時にうま味もあり。コレステロールを気にしない方は、スープにしてお召し上がりください。

 

ポイント2

しょうがはみじん切りにして歯ごたえを残しますが、ニンニクはすり下ろして入れます。隠し味というには多すぎる分量ですが、これが入っているといないとでは味わいが大分違います。ニンニクには多少甘味もあり、全体の味を引き締めてくれる役割を果たしてくれているようです。

 

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://3lives.net/mytest/mt5/mt-tb.cgi/1328

コメントする


このサイトについて

  • 料理作家・杉江保枝がプロデュース。「きちんと作って、きちんと食べる」をコンセプトに、美味しいお料理とこだわりの食生活をご案内します。
  • 杉江保枝