料理と器・杉江保枝
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初夏が旬の穴子。ビタミンAとカルシウムが豊富で、しかも脂質がうなぎの半分という健康食。暑さを乗り切るためにも、この時期ぜひ食したい素材の一つです。特にお寿司屋さんで食べる穴子の味は格別。ふっくらした穴子の乗ったご飯のうまいこと。できれば自宅でもこの味を再現したいものですね。そこで今回は煮穴子のレシピを公開。乱暴に扱うと煮崩れるのが難点ですが、丁寧に扱えばそれほど難しくはありません。先に味付けした汁に穴子を入れて、アルミホイルでそっと落し蓋をして、あまり沸騰させないようにして一時間ほど煮込みます。あとは冷めるまで自然放置。いただくときは電子レンジで温めればちゃんとふっくらと仕上がります。煮汁は煮詰めていわゆる「ツメ」にしてもかまいませんが、写真左下のように煮こごりにするとこれがまた美味。これだけでご飯が食べられるほどです。魚屋さんで生の穴子を見つけたら、是非試してみてください。
用意するもの(概略)
穴子 500g(2〜4尾程度)
水 800cc
だし昆布 4〜5センチの長さのもの1枚
砂糖 40g
(三温糖やザラメなど、精白していないもの)
酒 60cc
みりん 40cc
しょうゆ 100cc
作り方
ポイント1
生の穴子は、繊細さとは程遠い雰囲気。骨も身も硬くて何とも愛想のないお魚です。ところが、これを煮込むととろとろになり、扱うのがとても大変になります。お寿司屋さんなどは、穴子専用のざるのようなものを使って煮こむのですが、家庭ではちょっと無理。でも、煮込むことだけはお寿司屋さん並みにできるので、あとは丁寧に扱うことが大切です。煮上がった穴子を容器に移すときと、冷えた穴子を温めるときは、特に要注意。身を崩さないよう最新の注意を払ってください。
ポイント2
穴子にはぬめりがあります。このぬめりは必ずしも取らなければならないものではありませんが、取ったほうが上品な仕上がりになります。ぬめりは主に皮目にあるので、皮目を上にして熱湯をかけます。これだけでぬめりが取れます。ざるなどに並べてざっとお湯をかけまわしてください。大きなざるがない場合は、バッドなどに並べても構いません。その場合はバッドを斜めにして、お湯が溢れるような工夫をしましょう。
ポイント3
煮魚のダシは昆布で取ります。かつおでは同じ魚類のために生臭くなります。お寿司屋さんなどは、穴子のあらをダシに使うそうですが、あらまで売っていることは少ないので、家庭ではコブを使用しましょう。水から煮て、沸騰したら引き上げます。あとは分量の調味料を入れてまず味付けし、それから穴子を煮上げます。
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