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鶏ささみのゆかり揚げ(file366)

料理と器・杉江保枝

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梅干しを自宅で漬けているので、副産物としてゆかり粉がたくさん出来上がります。忙しい朝のおにぎりなどに重宝しますが、もちろんお料理の素材としても活躍します。今回ご紹介するのは、天ぷらのころもにゆかりを混ぜて揚げるという調理法。青のりを入れて揚げる磯辺揚げのゆかり版とでもいいましょうか。タネに使ったのは鶏のささみ。あっさりとして柔らかいささみは、ゆかりとよく合います。ただ、食べた瞬間は、ゆかりとはわからないかもしれません。ほんのりとした酸味と香りが口に広がり、これが何とも爽やかです。とても上品な味わいで、お酒やビールのおつまみとしてもお勧めですが、お弁当のおかずとしても重宝しそう。ぜひお試しを。

 

用意するもの(概略)

鶏ささみ 3〜4本

塩・胡椒 少々

薄力粉 60cc〜100cc

水 60cc〜100cc

卵の白身 1個分

ゆかり 大さじ1

揚げ油 適宜

 

作り方

  1. ささみは筋を取り、5〜6ミリ厚さの斜めそぎ切りにする(お刺身などを切る要領で)。
  2. ささみに塩・胡椒で軽く下味をつけておく。
  3. ボウルに薄力粉60cc〜100ccと卵の白身1個分、水60cc〜100ccを入れて箸でかき混ぜやや固めの衣を作り、さらにゆかり粉大さじ1を加えて混ぜあわせておく。
  4. フライパン等を火にかけ、揚げ油を熱する。塩をほんの少し入れてみて、じゅっと音が出る程度まで熱したらやや火を弱め、3の衣をしっかりまぶした鶏のささみを弱めの中火で揚げる。種の周りがふつふつと泡立っている程度の温度を保ち、こげ色がつかないように揚げる。片面が揚がったら裏に返してもう片面も揚げ、揚げあがったら油をよく切っておく。
  5. 器に盛り付ければ出来上がり。

 

ポイント1

ころもに卵をまるごと使ってしまうと、黄身の作用でどうしても色がつきやすくなります。色がついてしまうとゆかりが見えなくなってしまうので、見た目が台無しです。そこで今回は白身のみを使用。また、揚げる温度もやや抑え気味にして、白っぽく揚げあがるようにします。ただ、あまり温度が低すぎると、ベチャッとなってしまうので、常にタネの周りがふつふついっているよう温度調整をこまめに行いましょう。また、ささみが分厚すぎると揚げるのに時間がかかってしまい、やはり色がつきやすくなります。ささみは5ミリ程度の暑さで薄くそぎ切りにして使ってください。

 

ポイント2

ころもはやや固めに作ります。ささみにしっかりころもをまとわせたいからです。ころもが厚いとしつこくなりそうな気がしますが、ゆかりの作用があるので、全く気になりません。フリッターを揚げるような心持ちで揚げてください。

 

ポイント3

鶏には下味をつけます。ゆかりの塩気があるので、下味は必要無いように思えますが、やはり出来上がりには差が出ます。ほんのちょっとの下味が、ささみの味を活かすのです。また、ゆかりは思ったほどしょっぱく感じません。むしろ酸味と香りが先に立ちます。ただ、塩気は十分にあるので、召し上がるときは何もつけずにそのままどうぞ。

 

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