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イカわたのクリームペースト(file380)

料理と器・杉江保枝

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イカのわたを使った珍しいペーストです。イカのわたと言えば何と言っても塩辛。そのためどうしても和風のイメージが付きまとうようですが、こちらはブランデーを利かせた洋風の一品。フランスパンなどにつけていただきます。もちろんそのままでも十分ワインのつまみになりますし、日本酒にもよく合います。イカのわたは新鮮でなければ使えませんが、今回使用したのは塩漬けして冷凍したもの。和風の割烹などでは、これを薄切りにして酒のつまみとして出す店もあります。ちょっとした珍味ですが、料理の材料としても重宝。イカのわた炒めや、パスタソースに応用できます。このイカわたを、裏ごししたじゃがいもと生クリームに合わせます。タラモサラタのイカわた版のような感じです。ちょっと面倒ですが、出来上がるとその上品さには驚かされます。「これ何だ?」とおもしろがらせるにはぴったり。ぜひお試しください。

 

用意するもの(概略)

イカのわた(塩漬けにしたもの) 1本

じゃがいも 3個

生クリーム 60〜100cc

白こしょう 少々

ブランデー 小さじ1

小ねぎ(飾り用) 適宜

 

作り方

  1. (調理時間外)イカわたの塩漬けを作っておく。新鮮なイカのわたは余分な部位や汚れを取り除き、スミの部分をはさみで丁寧に切り取ったあと、全体が白くなるくらい多めの塩をして、3〜4時間おく。時間がたったら軽く水洗いして余分な水分をペーパーで押さえ、一本一本ラップで包み込み、ジップロックなどに入れて冷凍しておく。
  2. じゃがいもは皮を剥いて適当な大きさに切り、水から茹でる。
  3. じゃがいもが柔らかくなったらざるに取り、裏ごしする。
  4. 3に生クリーム60〜100ccを加えて全体を良く混ぜ合わせる。
  5. 冷凍しておいたイカのわたを取り出し、冷凍してある状態で周りの皮にハサミを入れ、中身だけを取り出す。取り出したわたは耐熱容器に入れ、ブランデー小さじ1を全体にまぶして、電子レンジで10〜20秒ほど加熱する。
  6. 5のわたを茶こしなどを使って裏ごししながら4のポテトペーストに加え、さらに胡椒少々を加えたあと、全体をよく混ぜ合わせれば出来上がり。器に盛り付け、小ねぎを飾って卓に供する。

 

ポイント1

イカのわたは新鮮なものを塩漬けにします。塩はかなり多めに振り、3〜4時間漬け込んだあと、軽く水洗いして冷凍します。冷凍しても不思議とカチンカチンにはなりません。取り出してすぐの状態で包丁も入りますし、皮にハサミも入ります。皮を剥いだら、自然解凍してもかまいませんし、レシピのように電子レンジを使ってもかまいません。

 

ポイント2

イカわたにかなり塩分があるので、ペーストを作る際には改めて塩味は付けません。ただ、味見して足りないようなら、塩をしてもいいでしょう。わたの生臭さはブランデーで取ります。ブランデーはお好みで量を増やしても構いません。

 

ポイント3

じゃがいもの裏ごしは面倒ですが、するとしないとでは舌触りがまったく違ってきます。ただマッシュするより、流行り裏ごししたほうが美味しく上品に仕上がります。イカのわたもできれば裏ごししてください。そのままだとダマになり、生臭さが残ってしまいます。茶こしに入れて、スプーンでかき回せば簡単に裏ごしできます。生クリームの量はお好みで増減しましょう。作りたては柔らかくても、冷蔵庫に入れると硬くなるので、やや多めに入れたほうがよさそうです。

 

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