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アスパラ豆腐(file398)

料理と器・杉江保枝

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随分以前に入ったお店で見つけた『アスパラ豆腐』のメニュー。ところが、出てきたのはすりつぶしたお豆腐にアスパラガスをそのまま入れて蒸したものでした。何となくがっかりしたのを覚えています。もちろん期待していたのは写真のように、全体にアスパラを感じさせる一品。まあ、売っているわけはないので、作ってみました。お豆腐に豆類以外の材料を混ぜ合わせる場合は、すりつぶした豆腐とペースト状の材料を併せて蒸しなおすのが一般的です。しかし、それではちょっと手間がかかり過ぎますし、夏場なのでつるんとした舌触りも欲しいところ。そこでペースト状にしたアスパラガスに豆乳を合わせ、寒天で固めて作りました。香りはまさにアスパラ。味もアスパラです。そしてつるんと口に入れると、舌の上でとろける美味しさ。まるで淡雪羹のような味わいです。そのまま薬味とおしょうゆでいただいても美味しいですし、写真のように銀あんを添えて生姜でいただくのも爽やかです。上質な日本酒と味わいたい夏の逸品に仕上がりました。

 

用意するもの(お豆腐二丁分くらいの大きになります)

アスパラガス 100g(1束を使用)

豆乳 500cc

水 300cc

寒天 1本

 

銀あん(1〜2食分程度・ごく少量ですので分量は調節してください)

一番だし 100cc

みりん 大さじ1/2

塩 小さじ1/2弱

片栗粉 小さじ1/2程度(同量の水でとく)

 

おろし生姜

カイワレ大根(飾り用)

 

作り方

  1. 寒天1本は適応な大きさにちぎって水につけておく。
  2. アスパラガスは根本を2センチ程度カットし、残りを4〜5センチの長さに切って、熱湯でやや柔らかめに茹でる。茹で上がったらザルに取り、流水にさらして熱を取り、水を切っておく。
  3. 寒天が柔らかくなったら、鍋に水300ccを入れて火にかけ、沸騰したら、寒天をよく絞って入れ、全体をかき混ぜながら寒天を溶かす。寒天が溶けたら、ザルで濾しておく。
  4. 2のアスパラガスをフードプロセッサに入れ、一度軽くすり潰したたあと、豆乳100ccを加えてさらにすり混ぜる。全体に色合いが安定するまで良くすり混ぜる。
  5. 4をボウルに入れ、残りの豆乳400cを加え、3で濾しておいた寒天も加えて全体をよく混ぜ、型に流してラップをかけ、冷蔵庫で3〜4時間冷やし固める。
  6. 固まったアスパラ豆腐は適当な大きさに切り分け、お好みの食べ方でいただく。

 

銀あんの作り方

  1. 鍋に一番だし100ccを入れて火にかけ、沸騰してきたらみりん大さじ1/2と塩小さじ1/2弱を加える。
  2. 塩が溶けたら片栗粉でとろみを付ける。片栗粉は小さじ1/2程度。同量の水でとき、すこしずつ加えて固さを調節する。
  3. 適度なとろみが付き、片栗粉が煮えたら火から下ろし、冷たくなるまで冷ましておく。

 

ポイント1

アスパラガスの根本は思い切って落としてしまいます。皮を剥いて使用するばあいもあるのですが、根本は硬くて繊維が多く、味もあまりしません。もちろん柔らかくゆでてペーストにするのには向きません。どうしてももったいな、と思ったら、別にとっておいて、薄切りにして炒めものなどに入れるとよいでしょう。また、アスパラガスはペースト状にするため、少し柔らかめに茹でます。

 

ポイント2

アスパラガスは皮に繊維が多いので、どうしても滑らかにすりつぶすことは出来ません。少しつぶつぶが残ってしまいますが、それもなかなか美味しいものです。つぶつぶが気になる方は、一度濾すといいでしょう。ただ、豆乳と一緒にペーストにしているので、こすのはちょっと骨が折れます。ざるを使って全体を濾し、最後はへらなどですりつぶすようにするといいでしょう。

 

ポイント3

食べ方はいろいろ。普通におしょうゆでいただくのも美味しいですし、写真のように銀あんでいただくのも美味です。するりと舌の上に乗ったあとの、口どけを楽しみながらどうぞ。

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