料理と器・杉江保枝
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海老しんじょが無性に食べたくなるときがあります。たいていは「海老しんじょ揚げ」にしていただくのですが、今回はちょっと趣向を変えて、蒸したしんじょを銀あんで仕立ててみました。ぷりっとした海老の歯ごたえと、しんじょのつるっとした舌触りが何ともうれしいひと品。上品なあんが味を華やかに演出します。彩りに添えたのは香りのよい春菊。この春菊がまたしんじょとほどよいハーモニーを奏で、秋の食卓を美味しく賑わせてくれました。ちょっと面倒だけど、ときにはこんな料理もいかがでしょうか。
用意するもの(概略)
むき海老 320g
タマネギ 1/2個
タマネギの下処理用に片栗粉 小さじ1
卵白1個分
山芋50g
しんじょの味付け用に塩小さじ1/2
片栗粉大さじ1
春菊1把
銀杏(茹でたもの)適宜
塩小さじ1/2
〈銀あん〉
一番だし1カップ
みりん大さじ1.5
塩小さじ1/2
作り方
ポイント1
海老のプリプリ感を大切にしたいので、今回はあまりしつこく叩かずに作りました。つなぎにはしんじょに欠かせない山芋と卵白を使用。全体が馴染むまで良く混ぜ合わせます。さらに片栗粉を加えてつるっとした舌触りを演出。蒸し上がったしんじょは、まるで道明寺粉で作った和菓子のような美しさです。タマネギを水でさらすのは、辛みを取るため。さらに片栗粉をまぶして余分な水分を吸わせ、しんじょとのからみを良くします。そのタマネギは最後に加えてさくっと混ぜ合わせます。ぷりっ、つるっ、の合間にしゃきっとした歯触りが挟まって美味しくいただけます。
ポイント2
銀あんには一番ダシを使います。お吸い物を作る気持ちで味付けしてください。ただし、味自体はやや濃いめに仕立てます。椀ものでしたら薄味でもいいけれど、今回はあくまでもおかず。ですから少し濃いめに味付けして、しんじょとのハーモニーを楽しみます。香りの良い春菊を使っていますが、好みで水菜などでももちろん結構です。また、柚子の皮などをあしらうと一層香りよく仕上がります。
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