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たけのこと菜花の白和え(file287)

料理と器・杉江保枝

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年明けから天候不順が続いたせいか、今年はたけのこの出回るのが少し遅いようです。早く春を味わいたいと心待ちにしていたところ、今週の初めにようやく八百屋さんで発見。九州産で、ほんの小さなものでしたが、待ちわびていたたけのこですから早速購入。一晩かけてアクを抜き、やはり春野菜の代表、菜花と合わせて上品な白和えに仕上げてみました。たけのこにもしっかり下味をつけてありますので、淡泊な中にもきっちりとうま味が感じられるひと品です。品良く盛りつければ、料亭の趣が漂い、食卓がランクアップしたように感じます。白和えは手間がかかるので敬遠されがちですが、たまにはこんな料理もいいものですよ。

 

用意するもの(概略)

 

たけのこ(かなり小ぶりのもの) 3本
だし(たけのこの下味用) 100cc
酒(たけのこの下味用) 30cc
みりん(たけのこの下味用) 大さじ1/2
塩(たけのこの下味用) 小さじ1/4
菜花 215g
豆腐 200g
白ごま 大さじ2
だし(和え衣用) 大さじ1.5
みりん(和え衣用) 大さじ1
塩(和え衣用) 小さじ1/4
 
作り方
  1. たけのこは皮ごと洗って穂先を斜めに切り取って、縦に切れ目を入れ、水、米ぬかと共に大きめの鍋に入れて火にかける。根元に竹串が通るまで茹でて、茹で上がったらそのままふたをして一晩おく。アク抜きが済んだ筍は丁寧に洗い、適当に皮を剥いておく。すぐに調理しないときは、この状態でビニール袋に入れて冷蔵庫に保存する。
  2. 豆腐はキッチンペーパーに包んで電子レンジ(300W)で4分加熱し、ペーパーを取り替えて上からバットなど平らなものを載せ、さらに水を張ったボウルを載せ、2〜3時間かけてしっかりと水を抜いておく。
  3. アク抜きが済んだたけのこを、食べやすい大きさ(長さ2〜3センチ、厚さ3ミリ程度)に切る。今回は和え物にするので、姫皮も短冊に切っておく。
  4. 鍋に3のたけのことダシ100ccを入れて中火にかける。煮立ってきたら酒30ccとみりん大さじ1/2、塩小さじ1/4を加え、汁が半分ほどになるまで煮て火を止め、そのまま放置して冷ましておく。
  5.  菜花は熱湯で色よく茹でて水に取り、水分を良く絞って2〜3センチの長さに切っておく。
  6. たけのこが冷めたら白和えの衣づくり。白ごまは油が出るまでしっかりすっておく。フードプロセッサに水抜きが済んだ豆腐を崩しながら入れ、ダシ大さじ1.5、みりん大さじ1、塩小さじ1/4を加えて滑らかになるまですり混ぜ、さらにすった白ごまを加えて全体をよく混ぜ合わせる。
  7. 冷めたたけのこはキッチンペーパーを敷いたバットにとって、余分な水分を切る。
  8. 大きめのボウルかすり鉢に6のあえ衣を入れ、茹でた菜花と水分を切ったたけのこを加えて全体を良く混ぜ合わせれば出来上がり。
 
ポイント1
白和えは、衣が滑らかになればなるほど美味しくなります。しかしすり鉢を使って手ですり混ぜるのはやはり至難の業。そこで今回はフードプロセッサを使用しました。フードプロセッサがなければミキサーでもかまいません。ちなみに、ごまは、フードプロセッサでもミキサーでもなく、ミルサーを使用してすりました。豆腐もミルサーを使ってすり混ぜると、フードプロセッサ以上に滑らかに仕上がりますので、ミルサーがおすすめ、といいたいところですが、分量が多くなるとなかなかうまくいきません。少量のときは、ミルサーがおすすめですが、やや量が多くなったら、フードプロセッサを使用した方が無難です。また、豆腐同様、ごまも良くすることが美味しく作るコツです。
 

ポイント2

たけのこにはしっかり下味をつけましょう。 下味がついていないと、味が単調で面白味がありません。じっくり煮上げる必要はありませんが、やや濃いめの味付けで煮ておきます。色が悪くなるので、醤油は使いません。塩とみりんで味付けします。煮上がったら汁につけたまま冷まします。冷ますことで味がさらに染みますので、ここは大切。汁から引き上げるのは、和える直前でかまいません。白和えの衣にももちろん味をつけます。だしとみりん、塩を使用しますが、たけのこの煮汁をそのまま使ってもかまいません。その場合は、味見をして、足りないようならみりんと塩で調節してください。

 

 

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