料理と器・杉江保枝
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夏の定番、冷やし鉢です。過去にも冬瓜の冷やし鉢などをご紹介していますが、今回はズッキーニをメインに据えてみました。合わせたのはオクラと干しいちじく。オクラは茹でて汁につけ込んで冷やしますが、干しいちじくは水で戻してからダシで含め煮にして冷やします。これがちょっとした箸休めにもなり、うれしいひと味。干しいちじくは、ワインのおつまみとしてお馴染みですが、こんな風に和風の煮物にしてもなかなかのもの。柔らかく戻した干しいちじくにふんわりダシのうま味を煮含めます。ほのかな甘味が疲れた身体にとても優しく、生き返るような心地がします。単品として用意しておくと、お酒(上等な冷酒が良し)のつまみにもなります。仕上げに全体にかけた銀あんが、また何ともうれしいひと皿。お時間がある日にぜひお試しを。
用意するもの(概略)
ズッキーニ 1本
オクラ 8本
干しいちじく10個
だし汁 適宜
みりん 適宜
塩 適宜
しょう油 適宜
酒 適宜
くず粉 少々
作り方
ポイント1
ズッキーニは煮すぎに要注意。思ったより早く火が通ってしまいますから、上手に加減してください。竹串が通ったらそれ以上加熱せず、あとは冷めるのを待ちます。冷める間に味が染みます。味付けはどれもやや濃いめ。煮物は冷えると味が薄く感じるので、少し濃いめにして味を十分に含めます。オクラはダシで煮ることはせず、茹でてから汁につけ込んでおきます。オクラの方がズッキーニよりさらに濃いめの味付けになっています。塩を基本に、しょう油少々を使って味付けしてありますが、淡口しょう油などを用いてもかまいません。
ポイント2
干しいちじくは柔らかく戻してからじっくり煮含めます。戻し汁に甘味とうま味が滲み出ているので、ダシと半々にして用います。味をつけるときは、甘味と塩気のバランスに注意。ただ、多少しょっぱくても、いちじく自体の甘味が強いので、失敗は少ないでしょう。弱火でじっくり煮てから冷まします。
ポイント3
最後の銀あんは、なくてもかまいませんが、ちょっとかかっているとさらにうま味が増します。銀あんは、食べる直前に作っても良いし、前もって作って冷やしておいてもいいでしょう。
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