料理と器・杉江保枝
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冬になり、酒粕をいただくことが多くなりました。魚を漬けたり、お肉を漬けたり、いろいろと楽しんでいます。粕漬けというと魚のイメージが強いようですが、肉もお勧めです。とても柔らかく、また味わい深くなります。普段は豚ロース肉やステーキ用の牛肉を漬け込んで炙り焼にするのがほとんど。特に牛肉は繊維が柔らかくなるので、口の中でほどけるような味わいになります。その特質を生かしたのが今回の煮物。硬いすね肉を粕漬けにして、大根と一緒に煮込んであります。肉質の硬い牛すね肉の調理には圧力鍋を使うのが一般的で、実際、圧力鍋を使うと簡単にとろとろになります。しかし、敢えて圧力鍋は使わず、その代わり酒粕の力を借りて繊維を柔らかくし、さらに肉の旨味を存分に引き出したところにこの料理の特徴があります。酒粕には二晩漬け込みましたが、煮込み時間は一時間半。そのあとは自然に冷めるのを待って味を染み込ませ、再度火を入れて頂きます。漬け込みに時間がかかるものの、あとはさほど手間はかかりません。肉は圧力鍋に比べればやや硬めの仕上がりですが、それでも歯で軽く噛み切れますし、何より酒粕の甘味がしみて、非常にうまい。手間をかけることに抵抗のない方は、ぜひ試してみてください。
用意するもの(概略)
牛すね肉(シチュー・カレー用) 350g
板粕 1〜2枚
日本酒 60~100cc
塩 少々
ガーゼ(肉を包みます)
聖護院大根 1/2個
水 600cc
だし汁(かつおだし) 400cc
酒 60cc
みりん 40cc
塩 小さじ1
しょうゆ 小さじ1
カイワレ 適宜
作り方
ポイント1
粕漬けを作るときは、ラップを直接調理台に敷いてやると汚れ物が少なく、また簡単です。大きめのラップがないときは、2枚を一部重ねて使います。なるべく大きく広げると失敗しません。漬け込む肉の3倍程度の大きさがあるといいでしょう。ガーゼは2倍強の大きさが適当です。最初に敷く酒粕は、肉の大きさより一回りか二回り大きく広げ、上にガーゼを広げます。ガーゼの上に肉を置いたら、肉全体をガーゼで包み、上から残りのかすを広げて、最後にラップで包みます。粕漬けにする前に、肉には塩をしておきましょう。塩が肉の旨味をさらに引き出します。
ポイント2
聖護院大根は、普通の大根より皮は薄めにむいて構いません。普通の大根より柔らかいのですが、下茹ではしっかりと。煮崩れないように必ず面取りをしてください。竹串がすっと通るまで茹でてから調理します。また、普通の大根ほどアクはありませんので、米のとぎ汁がない場合は、水で茹でても構いません。
ポイント3
煮こむ際は、すね肉のスープとだし汁と合わせて使います。すね肉はとても良いスープが取れるので、これを使わない手はありません。肉は水から茹でて、アクを丁寧にすくい、最後にさらに濾し器で濾します。透き通った美味しいスープが取れます(酒粕の味もして、さらに美味)。ここに鰹だしを合わせます。旨みが多いので、味付けはあっさりしていても大丈夫です。
ポイント4
煮込み料理は冷める際に味が染み込みます。じっくりと煮込んだら一度冷まし、再度加熱して仕上げましょう。
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これまでのコメント[1]
おかみさーん!
こちらにまでコメントありがとうございました^^
そちらも住宅密集地でしたね~・・・
空き巣 気を付けてくださいね。
師匠にもよろしくお伝えくださいませ♪
酒粕使ってみたいと思います!(^^)!
お安いお肉しか買えない私でも きっと柔らかくしていただけそうですね~
No.143 Posted by のり at 2011年12月27日 19:29 | 返信
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