料理と器・杉江保枝
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菜の花は言わずと知れた春野菜の代表格。早春になると出まわって、私たちの舌を楽しませてくれます。今年は気温が低いせいか、なかなかお目にかかれないまま2月も下旬を迎えてしまいましたが、どんなに寒くても、菜花を見ると春の訪れを感じずにはいられないのがうれしいところ。この菜花と帆立の貝柱を合わせて辛子和えにしたのが今回の一品。帆立は生食用を買い求めて酒蒸しにして使用。貝類、特に帆立は良いダシが出るので、酒蒸しの汁をそのまま調味料代わりに使っています。非常に上品な味わいの和え物で、山うどの香りとシャキシャキ感が程よいアクセント。質の良い日本酒と共に味わっていただきたいお料理です。なお帆立の酒蒸しが面倒な方は缶詰で代用しても構いません。その場合も缶詰の汁を調味料にすると、味わいが深くなります。
用意するもの(概略)
菜花 1把(約140g)
山うど 1本
帆立貝柱(生食用) 6〜7個
塩 小さじ1/2
酒 大さじ1
しょうゆ 小さじ1
練りがらし 小さじ1/2弱
作り方
ポイント1
帆立貝柱を酒蒸しにして、その汁を調味料にするところが最大のミソ。これによって味が深くなり、旨味も増します。酒蒸しが面倒な方は缶詰を使っても結構ですが、この場合も汁を調味料がわりに使うといいでしょう。ただし、汁の量があまりに多すぎると全体が水っぽくなってしまうので、缶詰の汁を使うときは量を加減してください。
ポイント2
菜花は茎の方から鍋に入れ、ゆっくりと全体を沈めて茹でていきます。茹で過ぎると美味しくないので、葉の方はあまり火を通さないように注意すること。和える前によく水を切ることも大切です。
ポイント3
うどは最後に入れます。できれば食べる直前がいいでしょう。早い段階で混ぜてしまうと、すぐにクタッとなって歯ごたえが台なしになってしまいます。帆立と菜花をきっちり味付けし、アクセントとして山うどを加えるのが美味しく作るコツです。
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