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そら豆豆腐の銀あん仕立て(file300)

料理と器・杉江保枝

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そら豆豆腐、と言っても、そら豆を大豆の代わりに使ったお豆腐ではありません。普通のお豆腐に、そら豆を混ぜ合わせて蒸した蒸し豆腐です。冷蔵庫で冷たく冷やして食します。そのまま食べても、またお醤油などをつけてもいいのですが、一番合うのはやはり銀あん。ダシの利いた上品な銀あんをからめると、何とも言えない美味しさが口中に広がります。薬味に使うのはきゅうりとしょうが。これがまた銀あん、そら豆豆腐、双方に良く合い、またしゃきしゃき感もプラスされて舌の上の華やぎます。ちょっと作るのは面倒ですが、こんな料亭風の料理が卓上を飾れば、料理の腕も大いに褒められることでしょう。ちょっと時間が出来たら、ぜひ試してみてください。

 

用意するもの(概略)

そら豆豆腐

豆腐 600g(2丁分)

そら豆 600g(さやごと量った分量)

山芋のすり下ろし 30g

卵白 1個分

塩 適宜

銀あん

ダシ 160cc

日本酒 30cc

みりん 30cc

塩 小さじ1/2

吉野葛 小さじ1.5程度(その倍量弱の水で溶いて使用)

薬味

きゅうり 1/4本程度

生姜 少々

 

作り方

  1. 豆腐の水切りをする。豆腐2丁は厚めのキッチンペーパーなどに包み、300Wの電子レンジで8分加熱。ペーパーを取り替えて、上から平らなバッドなどを載せ、さらに水を張ったボウルを載せて2〜3時間ほどかけて水切りをする。
  2. そら豆はさやから外して熱湯で茹で、冷めたら皮を剥いておく。
  3. フードプロセッサーに豆腐1丁分、山芋のすり下ろし半量、卵白1個分の半量、塩少々を入れてすり混ぜる。
  4. 流し型に2の種を流し込み、表面を平らにならしておく。
  5. 再度フードプロセッサーを用意し、残りの豆腐、山芋のすり下ろし、卵白、塩少々と、2で茹でて皮を剥いたそら豆を入れて3と同様にすり混ぜる。
  6. 4の流し型に、5の種を流し入れ、表面を平らにならす。
  7. 蒸し器を用意し、沸騰してきたら6を入れて、表面をクッキングペーパーでふわりと覆い、弱火で1時間半程度蒸す。
  8. 蒸し上がったら蒸し器から取りだしてあら熱を取り、冷めたらラップをかけて冷蔵庫に入れ、一晩程度冷やしておく。
  9. 銀あんを作る。鍋にダシ160ccを入れて火にかけ、沸騰してきたら酒30cc、みりん30cc、塩小さじ1/2を加え、吉野葛でとろみをつける。吉野葛は分量の倍量弱の水で良くといて使用。全体を混ぜながら少しずつ加えて行き、適当なとろみがついたら火から下ろして冷ましておく。
  10. きゅうりと生姜は千切りにしてそれぞれ水にさらしておく。
  11. 冷蔵庫で冷やしておいたそら豆豆腐を適当に切り分け、色よく盛りつけ、きゅうりと針生姜をあしらい、最後に銀あんをかければ出来上がり。

 

ポイント1

上級者向けになっていますが、手順さえきちんと踏めば、お料理にさほど慣れていない方でも失敗なく作れます。要は面倒がるか、面倒がらないか。お料理の腕を上げるためには、多少の面倒も厭わない姿勢も必要かと思います。すり鉢を使ってもかまいませんが、時間を短縮するためにフードプロセッサを使用しました。二色に仕上げるので、二度に分けてすり混ぜます。最初はそら豆抜きで。次はそら豆を入れますが、この間、フードプロセッサを洗う必要はありません。一度に白いタネを作って半々にわけ、片方にペーストにしたそら豆を混ぜる方法もありますが、別々に作った方が分量もわかりやすく、手間がかかりません。

 

ポイント2

蒸すときは弱火で。強火で沸騰させてしまうと全体にすが入ってしまいます。弱火でじっくり時間をかけて蒸します。フタの端っこに箸を噛ませておくと、蒸気がほどよく逃げて、蒸し器内の温度が上がりすぎないように調節してくれます。蒸すときは流し型の上からクッキングペーパーをふわりとかけておきます。全体に均一な蒸し具合になる他、水滴が豆腐に落ちるのを防いでくれます。

 

ポイント3

銀あんは、食べるときに作ります。予め作って冷やしておくのも美味しいのですが、長時間冷やすと味が落ちる原因になります。ダシの香りを大切にしたいので、その場で作って、その場で冷やした方が美味しくなります。なお、今回の分量は、一回分のあんを想定しています。盛りつけるときのそら豆豆腐の分量や、お皿の数などを考慮して、分量を増減してください。吉野葛は片栗粉で代用してもかまいません。

 

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